17年ぶり“金利のある世界”で生活どう変化? 日本経済の大きな転換点に先行き不安も【知ってもっと】【グッド!モーニング】(2024年3月20日)

17年ぶり“金利のある世界”で生活どう変化? 日本経済の大きな転換点に先行き不安も【知ってもっと】【グッド!モーニング】(2024年3月20日)

 異常事態から普通の世界へ戻ります。17年ぶりの利上げで我々の生活はどう変わるのか、取材しました。

■“金利がある世界”中小企業に大きな影響?

 メガバンクでは早速、預金金利引き上げの動きが相次いでいます。

 三菱UFJ銀行と三井住友銀行は、普通預金の金利を20倍に引き上げると発表しました。

 20日現在、100万円を預けた場合は年間10円の利息が付きますが、これが200円になる計算です。

 しかし、金利がプラスになることで大きな影響を受けそうなのが、中小企業です。

焼結合金加工 高柳昌睦 代表取締役(39)
「油のにおいも、だいぶしちゃって…」
「(Q.ここは何の場所?)量産加工工場で、機械を使い金属を削っていく部隊」
「(Q.(検品は)女性が担当している?)従業員の6割以上が(子育て中の)母親」

■マイナス金利解除 町工場の新たな借り入れは

 番組が訪ねたのは、川崎市にある金属加工の町工場です。19日の仕事中、マイナス金利解除のニュースが飛び込んできました。
 
高柳代表取締役
「どうなんだろう。いろいろと考えないといけない…」

 従業員30人ほどの工場では、主に自動車部品を製造しています。

高柳代表取締役
「(Q.これから加工する?)今、加工待ちの状態。加工が終わるとシャッターが開き、ロボットが着脱してくれる」

 使用している機械は、どれも1台1000万円ほどします。

高柳代表取締役
「この機械だけで36台あるので、単純計算で1000万円×36のイメージ」
「(Q.3億6000万円)更新しないといけないタイミングが(創業)59年目で来ているので、なるべく年に1台新しいものに更新していこうと」

 会社は現在、銀行からおよそ1億円の融資を受けているといいます。

高柳代表取締役
「新たに借り入れをしていくと考えると、金利を見ながら慎重に検討しないといけないと思う」

■金利上昇・消費意欲低下?日本経済の転換点
 
 金利上昇の影響を心配する中小企業。帝国データバンクが、全国の借入金がある9万社を対象に試算したところ、「借入金利が1%上昇すると、企業の7%が赤字に転落する」という結果が出ました。
 
 今後、さらに懸念しているのが、金利上昇による物価高で生じる消費意欲の低迷です。
 
高柳代表取締役
「金利が上がるということは、(消費者が)ローンを使って買っていく形になってくると、大きな影響が出てくると思う。消費意欲が低迷していくと、物が売れなくなってくる。僕らに回ってくる仕事が少なくなってくる。色々なところを経由しての波及した要因が、僕らの方に最終的に来る方が、どちらかというと怖い」

 日本経済の大きな転換点に、消費者のなかには先行き不安を感じる人もいます。

50代
「備えておけるところは備えておきたい。特にパソコンとかスマホとか、そういうものは少しでも安いうちにというのはある」
 
 経済が正常化すれば、時が経つほど物の値段は上がっていくことになります。
 
 東京・有楽町の家電量販店で熱心に商品を見ていた人からも、次のような声が聞かれました。

50代
「冷蔵庫は絶対いるから、どうしても買うが、今でもかなり高い」

60代
「恐らく預金金利も上がってくるので、プラスになるところも当然出てくるとは思うが、なかなか給料が上がらない状況で生活が苦しいということもある」
 
(「グッド!モーニング」2024年3月20日放送分より)
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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