日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、防衛省は先端技術の活用に力を入れています。流れを一変させる「ゲームチェンジャー」と期待する最新技術を取材、防衛省が開発を進める「高出力マイクロ波照射装置」がテレビ初公開されました。
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松野官房長官
「いわゆるゲームチェンジャー」
岸防衛相
「ゲームチェンジャーとなりうる」
政府が「ゲームチェンジャー」と例えた最新の防衛技術というのが――
陸上装備研究所・弾道技術研究部 小浦常生部長
「これが今回試作したレールガンになります」
重さ8トンの重厚なボディーに全長6mの砲身、電磁力のエネルギーで弾丸を発射する「レールガン」です。
特徴は、その弾丸です。小さな手持ちサイズの弾丸で、発射後まもなく筒が開き、細長い弾心だけが飛んでいく仕組みです。
小浦常生部長
「(速度は)マッハ6.5くらい。弾丸が小さくても迎撃することが可能です」
秒速2000メートル以上のスピードで、命中時に強大な威力を発揮します。1発あたりのコストも安く、実用化すれば、迎撃が困難だとされる「極超音速ミサイル」への対処が期待されています。
スピードが速く、軌道が読みづらい「極超音速ミサイル」は、ロシアがウクライナ侵攻で使用したことを明かした他、北朝鮮も「発射実験を行ったこと」を発表しています。防衛省は今年度65億円の予算をかけ、レールガンの本格開発を進めます。
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一方、新たな脅威となるのが、「ドローン兵器」です。
次世代装備研究所電子対処研究部 二宮勉部長
「ドローン兵器。非常に脅威になると考えています」
中国やロシアが導入を進めていて、目標に突入して自爆する「カミカゼドローン」と呼ばれるものまで登場しています。
これらに対処するため、防衛省が開発を進めているのが、テレビ初公開となる「高出力マイクロ波照射装置」です。
二宮勉部長
「ここから高出力のマイクロ波を発射して、こちらのドローンに照射します」
電子レンジにも使われている目に見えない電波をビーム状に発射するのです。飛行中のドローンを攻撃すると、どうなるのでしょうか。ドローンを攻撃する実験を行うと、ビームを受けてまもなく、プロペラが停止しました。
ドローンの内部では中央にある制御装置が点滅していました。何か、エラーを起こしたのでしょうか?
二宮勉部長
「はい。そう考えています。マイクロ波がドローンにあたりますと、制御回路の中に一時的に強い電流が生じます。それにより、制御回路が誤動作を起こした状態」
ドローンは強力な電波を浴びた影響で、エラーを起こしていました。範囲を広げれば、複数のドローンを同時に打ち落とすことも可能ということです。今年度72億円をかけて実用化を進めるということです。
(2022年5月4日放送「news every.」より)
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2022/08/08コミュニティ投稿