新築マンションの価格高騰が進み、賃貸マンションにも影響が出ています。東京23区では家賃が1割ほど上昇していて、過去最高となっています。
■悲鳴…家賃“値上げラッシュ” 新生活直前
X（旧ツイッター）には「最悪なのだ。家賃7500円も値上げされたのだ」と投稿されていました。関西のアパートに住む男性の元に届いた更新通知には、「1Kおよそ20平方メートルで3万円だった家賃が3万7500円に値上げされる」と書かれていました。
男性
「物価高もあるので仕方ないとは思うんですが、できれば家賃は勘弁してほしいなと思いますね」
関西だけではありません。東京で物件の張り紙を見ていた40代男性も、「（家賃が）3000円くらい高くなった。別に部屋が良くなるわけではない。他の所も考えてみようかと」と話します。
新生活を前にした家賃の値上げラッシュ。特にファミリー向けマンションの平均家賃（東京23区）は、ここ一年で1割も上昇し、2015年以降で過去最高となっています。
■夫婦「この値段になっちゃうんだな」
そのため、物件探しも大変です。
現在、家賃12万円で2DKのアパートに2人暮らしの50代夫婦は、「今より家賃が安い所を探してます」と話します。息子が家を出たため、もっと狭くて安い物件を探しにきました。
夫婦
「（予算は）8万くらい」「駐車場がついてれば」
不動産屋
「プラス3万円とかですね。駐車場がついてると」
3月は物件がすでに埋まっていることが多いため、条件を広げてみることにしました。
夫
「日当たり良好。駐車場、バイク置き場無料だよ」
不動産屋
「（家賃）9万円、プラス車2台止めるとしたら15万」
予算より高い物件ですが「ここいいね」と好感を示す2人。しかし、内見してみると、想像していたイメージとは違ったようです。
妻
「マンションとかだとやっぱり、この値段になっちゃうんだなと。ちょっと頑張って、良い物件を安く探したい」
■賃貸選択する人続出 「とても買えなくて 」
都心に近いエリアは、特に家賃が大きく上昇しているといいます。
櫂コーポレーション 渡辺勝見代表取締役
「2、3年前から比較して2割近く上がっている。20万円ぐらいだったところが、22万円、23万円ぐらい」
専門家は、分譲マンションの人気が高まり価格が高騰していることが背景にあると話します。
海外赴任から戻ってきたという男性は5年前、海外赴任する際に売却した都内の3LDKのマンションを買い戻そうとしたところ、衝撃を受けました。
海外赴任から戻ってきた男性
「（5年前）5000万円が1億円。買おうと思ったら、とても買えなくて。今、賃貸に住んでる」
東京23区の分譲マンション平均価格は前年と比べ約40％も上昇し、初の1億円超え、過去最高値を更新しました。そのため、購入をあきらめて賃貸を選ぶ人が続出しているといいます。
株式会社USプロパティーズ 上島和広代表取締役
「家賃を決めるのは需給のバランス。需要が大きい所が家賃が上がっていく」
■オススメは綾瀬駅？「家賃抑えられる」
では、家賃相場が安い穴場スポットはないのでしょうか。専門家は「穴場だと思う街ランキング」で7年連続1位の東京・足立区北千住の“お隣”綾瀬駅がオススメだといいます。
北千住は近年、人気が高まり家賃が上昇傾向にあります。その点、まだ注目度が低い綾瀬は「家賃が抑えられる」というのです。
上島代表取締役
「北千住はファミリータイプで最低9万8千円、だいたい10万円台半ば。綾瀬だと8万円台もある。2万円くらい差が出ている」
綾瀬に住んでいる人はこのように話します。
1年前に綾瀬へ来た人（40代）
「（北千住と）家賃が全然違った。ちょっと妥協して、公園が多くて、子どもを遊ばせるのにすごく助かってます」
2年前に綾瀬へ来た人（20代）
「綾瀬もほぼ北千住みたいな所。1駅なので」
半年前に綾瀬へ来た人 （20代）
「スーパーとか安いし、駅前もわりと店があるので、生活は結構便利かな」
（「グッド！モーニング」2024年3月4日放送分より）
[テレ朝ｎｅｗｓ] https://news.tv-asahi.co.jp
