異例の土曜審議となった国会で野党議員が突然、「実家に税務調査が入った」と告白しました。その意図は何だったのでしょうか。
■牛歩戦術に長時間演説…野党抵抗 激しい攻防
一般会計の総額が112兆円を超える2024年度予算案。2日、与党の賛成多数で衆議院を通過しました。
土曜日に審議が行われるのは極めて異例で、年度内の今月末までに予算案を成立させるという、岸田文雄総理大臣の強い意向があったとみられます。
2日にわたり、与野党の激しい攻防が繰り広げられました。
立憲民主党などは「裏金疑惑に幕引きを図ろうとしている」と自民党を批判。牛歩戦術、長時間にわたる演説などで採決を遅らせることを狙いました。
有権者からは、次のような声が聞かれました。
30代
「時間延ばしたところで、先送りにしただけ」
80代
「野党は政権を取りたいために、そういう行為をするし。与党は隠そうとしているし。国民に分かる話をしてくれれば、納得はできるんですけど」
■“裏金事件”激しく追及 「見守るな」総理にヤジ
肝心の審議では…。
立憲民主党 逢坂誠二議員
「誰がいくら金をもらったんだ。裏金をもらったんだ。ここをまず明らかにする。この点、よろしいですね」
岸田総理
「政治資金収支報告書の修正は、今なお続けられています。こういった作業もしっかり見守りながら」
“裏金事件”を巡っては、激しい追及がありました。
立憲 逢坂議員
「『俺の裏金もしかしたら、課税されるかもしれない』というなら、税務相談行ってくださいよ!」
■「実家に税務署が…」野党議員、突然の告白
議場をざわつかせたのは、質問に立った野党議員のある告白です。
日本維新の会 奥下剛光議員
「まず、質問に入る前にひとこと言いたいんですけれども。この予算委員会が始まって間もなく、私の実家にも税務署が入りました」
3年前、父親が亡くなったことに対する調査で、預金口座や机の中も調べられたといいます。対応した実家に住む母親らに対し、調査官は…。
維新 奥下議員
「調査官の言葉をそのまま言うと、『奥下先生にはご迷惑がかからないようにします』ということを言われた。何が言いたいかというと、野党の1期生の僕みたいなものに、そこまで気を使うのですから。今、言われているような“5人組”にめちゃくちゃ気を使われたのではという、ちょっとね、心配をしております」
■塩谷氏「納税するつもりない」
その5人組のうち、4人が出席した衆議院の政治倫理審査会。安倍派幹部はそろって関与を否定しました。
安倍派座長・塩谷立元文部科学大臣からは、こんな言葉がありました。
立憲民主党 寺田学議員
「自分らが裏金を作って持っていたんだったら、そんなもん政治資金じゃねえだろと。納税するつもりありますか?」
塩谷元文科大臣
「私自身はしっかりと、それを政治活動に使用しておりますので、納税するつもりはございません」
全容解明にはほど遠い状況です。
■野党議員 国税庁にエール「遠慮せずやって」
2024年度予算案は、4日から参議院に舞台を移します。開催が協議されている政治倫理審査会には、世耕弘成前参院幹事長が出席する意向を明らかにしています。
裏金事件の真相究明は進むのでしょうか。
税務調査に入られた日本維新の会の奥下議員は、国税庁にこうエールを送ります。
維新 奥下議員
「国税庁の皆さん、遠慮せずとことんやってください。我々が調べるには限界がある。入られている僕が言うのも、ちょっと変な話ですが」
(「グッド!モーニング」2024年3月4日放送分より)
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