2024年度予算案を巡り、国会では異例となる土曜日の審議が行われ、予算案は衆議院本会議で2日午後に可決されました。これにより、予算案の年度内成立が確実になりました。
■異例の“土曜国会”予算案は年度内成立へ
立憲民主党 逢坂誠二議員
「先日の政倫審も何にもしゃべらない。国民の知りたいこと何も言ってないんですよ」
2024年度予算案を年度内に確実に成立させたいという岸田総理大臣の強い意向で、極めて異例の土曜日の審議となった国会。裏金問題を巡り、その岸田総理は2日も防戦一方です。
立憲民主党 逢坂誠二議員
「誰がいくら金をもらったんだ、裏金をもらったんだ。ここをまず明らかにするこの点、よろしいですね?」
岸田総理大臣
「政治資金収支報告書の修正は今なお続けられています。こういった作業もしっかり見守りながら」
立憲民主党 逢坂誠二議員
「本人の説明責任を見守ったうえで、党として実態把握に努めると。だから、本人が説明するかどうかその状況を見ているだけ。放置プレーじゃないですか。なぜ能動的にやらないんですか」
岸田総理大臣
「必要な確認はこれからも続けて参ります」
一向に進まない裏金問題の実態解明。1日に行われた政治倫理審査会でも安倍派幹部はそろって裏金作りへの関与を否定。全容解明にはほど遠い内容となりました。
自民党安倍派 元事務総長 西村前経済産業大臣
「会長以外の私たち幹部が関与することはありませんでした」
自民党安倍派 元事務総長 松野前官房長官
「経理、会計業務には一切、関与しておりませんでした」
自民党安倍派 座長 塩谷元文部科学大臣
「政治資金パーティーを巡る問題に関しましては一切、関与しておりません」
自民党安倍派 事務総長 高木前国対委員長
「私自身、承知を致しておらず、かなり前から慣行的に行われていたとしか答えることができません」
おととし4月、安倍元総理の意向で所属議員へのキックバック廃止が一度は決まったものの、その後、復活した経緯については謎が深まるばかりです。
自民党安倍派 元事務総長 西村前経済産業大臣
「8月上旬に幹部で集まってどう対応するかと協議を致しましたが、その時は結論は出なかったということであります」
おととし8月、当時の事務総長だった西村前経産大臣はキックバックを廃止するか続けるか結論が出ないまま、高木前国対委員長に事務総長を引き継いだということですが…。
立憲民主党 後藤祐一議員
「キックバックをやっぱり続けるという話を初めて聞いたのは、本当に秋ですか?」
自民党安倍派 事務総長 高木前国対委員長
「11月です…秋、11月であります」
立憲民主党 後藤祐一議員
「これ矛盾してませんか、2人。食い違ってるじゃないですか。まだ、何も聞いてませんから、動揺されているんじゃないですか。どっちが正しいんですか」
自民党安倍派 事務総長 高木前国対委員長
「どちらが本当ということも全く分かりません」
1日の政倫審ではこんなやり取りも…。
立憲民主党 寺田学議員
「自分らが裏金作って持っていたんだったら、そんなもの政治資金じゃねぇだろうと。ちゃんと納税しろという話です」
自民党安倍派 座長 塩谷元文部科学大臣
「もし、納税の必要がある時はそのように促して参りたいと思っております」
SNS上では「確定申告ボイコット」のハッシュタグが拡散される事態になっています。
立憲民主党 江田憲司議員
「『税務調査に入れ』と指示するのが今の国民の声に応える唯一の道だと思いますが」
岸田総理大臣
「中立性の観点から政治の立場で総理大臣や財務大臣が何か指示をするということはあってはならないと考えています」
立憲民主党 逢坂誠二議員
「多くの国民の皆さん、自主的に税務署に行って納税しているんですよ。俺の裏金、もしかしたら課税されるかもしれないんだったら税務相談行って下さいよ。『皆、こぞって税務相談行け!』と。『裏金議員、行け!』って総理言って下さいよ」
岸田総理大臣
「今回の事件につきましても納税が必要なケースが発覚したならば法律によって対応するこれは当然のことであると考えます」
立憲民主党 逢坂誠二議員
「納税相談に行けぐらい言えなくてどうするんですか」
野党側は安倍派の事務総長経験者・下村元文部科学大臣と元会長の森元総理らの参考人招致を求めるなど、裏金問題を幕引きさせない構えです。
立憲民主党 安住国対委員長
「言葉はちょっと昭和的ですけど、てんこ盛りで勝負したいと思っています」
2024年度予算案は与党の賛成多数で可決し、2日午後に衆議院を通過。週明けから舞台を参議院に移します。
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