中国では旧暦の正月「春節」を迎え、10日から8日間の大型連休に入りました。中国経済が失速するなかで、訪日客の消費がどのように変化するか取材しました。
■8連休に経済失速の影
中国で盛り上がりをみせる、旧正月の「春節」。ところが今年、異変が起きているといいます。
新年を迎えた10日。北京にある寺院では「初詣」に訪れた人々が手をついて、懸命に拝んでいました。
参拝客
「今年になって、やっと仕事が見つかりました。仕事が順調でありますようにと祈りました」
「今年は大金持ちになれるように祈願しました」
10日から始まった春節は、17日までの8連休。中国政府はその前後を含めた40日間で、延べ90億人が移動すると発表しました。過去最多になるといいます。
しかし、これ、集計方法が変わったためなんです。去年は含まれなかった「マイカー移動」などが含まれ、去年と同じ集計方法なら、去年を下回る可能性があるといいます。
祝賀ムードを演出したいとみられる中国政府。その背景にあるのが“不景気”による市民の不満です。
市民(金融業)
「今年はボーナスがありませんでした。景気が良くなかったからです」
地方政府が春節に合わせて、日本円で数億円から数十億円分のオンラインクーポンを発行するなど、低迷する消費に刺激を与えようと躍起です。
■訪日客の消費に変化は
その影響は、日本を訪れる中国人観光客にも…。
不景気の今、節約志向が強まる中国では、これまで敬遠されがちだった中古市場の規模が大きくなっているといいます。11日も、中国人が次々と中古ブランド品を購入していきます。
そんな中国人観光客に、変化が起きているといいます。
OKURA TOKYO 新宿駅東口店 店長
「(以前は)平均単価で最低100万~数百万とか、家族で一点ずつ選んで買うという方が多かった。今は50~70万前後ぐらいで100万超えるのが意外と少ない」
節約志向は今後、日本観光にも影響するのでしょうか…。
経済ジャーナリスト 浦上早苗さん
「(中国は)株価も下がっているし不動産も下がっているので、消費意欲は減退していると思うが、ヨーロッパに行こうと思った人が日本にすることもあり得る。景気が悪いからってランクを落とすことはあっても、日本はものすごく高くてものすごく行きにくい国ではないので、そんなに影響は受けないのでは」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp