ベッドで寝ている間に、「雪かき」が終わっている?そんな未来がすぐそこです。
多くの人を悩ませる「雪」。
そんな雪を資源として活用する動きが広がっています。
電気通信大学 榎木光治准教授
「雪から電気をとる」
やっかいな雪が電気に変わる!驚きのシステムとは…
そして、面倒な雪かきは、ドローンに全部おまかせ!
雪にまつわる最新テクノロジーをもうひとホリします。
外国人でにぎわう、北海道倶知安町のスキー場。
その一角で行われたのは、雪をとかしながら発電する「積雪発電」の実証実験です。
スキー場を運営する東急不動産が、東京の電気通信大学、青森のIT企業と共同で行いました。
宮本雄生ディレクター
「積雪発電で使う不凍液が通る管の上ですが…雪を置くとこのようにとけていきます」
東急不動産ホテル・リゾート第二部 塚原真理さん
「今回は融雪を行いながら、その副産物として発電を行う実験。バイオマスボイラーで暖められた熱と、融雪しながら通ってきた不凍液の温度差を使って、エンジンの中で発電する仕組み」
雪をとかしながら、電気を作る。「積雪発電」の仕組みはこうです。
雪の下に不凍液が通る管が埋められていて、不凍液は雪で冷やされ、発電機に送られます。
この発電機には、ボイラーの燃焼で生じる熱も送られています。
冷たい不凍液とボイラーの熱、この温度差により、発電機の中のガスが膨張と収縮を繰り返し、磁石がピストン運動して、電気を生み出します。
この時に温められた不凍液は、雪をとかすのに利用できます。
そして、雪で冷やされた不凍液が、再び発電機に送られるというサイクルです。
実験では、最大1200ワットの発電に成功しました。
24時間稼働した場合には、標準世帯およそ4世帯の1日分の電力をまかなえる計算です。
電気通信大学 榎木光治准教授
「雪は無限にあるエネルギーなので、これ(積雪発電)を使えば、雪もとかしながら効率よく発電できる」
そして、人間が「雪かき」をしなくてもいい未来もやって来るかもしれません。
エバーブルーテクノロジーズ 野間恒毅CEO
「ドローン技術を陸上の電動モビリティに適応した形で除雪ドローンを開発した」
去年10月、東京で開かれた「ジャパンモビリティショー」に登場した自動走行で除雪するドローンです。
自動運転で海洋調査などを行う水上ドローンを手掛ける東京の企業が開発を進めているもので、人工衛星からの位置情報とセンサーカメラで周辺の状況を把握し、無人で除雪を行うことができます。
車体は長さ90センチ、幅60センチとコンパクトサイズ。その狙いは…
エバーブルーテクノロジーズ 野間恒毅CEO
「積もらせない除雪機というコンセプトです。20~30センチのドカ雪が積もった状態からスタートするから苦労する。予報が出たら、夜中じゅう動くことで、雪がない状態をキープする、というコンセプトにチェンジすることで、小型軽量がよいのではないかということで進めています」
夜間の稼働を想定して、騒音を抑えるために電動モーターを採用しました。
除雪ドローンは、重機の入れない駐車場や私有地での活用を見込んでいて、来年度中にテスト販売を始めることを目指しています
除雪ドローンは、まるで家庭用ロボット掃除機のような除雪機。
滝川市で実証試験中で、現状では、1回の充電で最大5時間の連続運転が可能です。
最近、実用化された自動除雪車もあります。
道央道の岩見沢-美唄間では、先月から自動運転除雪車の運用が始まりました。
位置情報と地図データをもとに、ガードレールなどの障害物を避けながら自動で除雪しています。
北海道の未来の雪かきの姿は大きく変わっているかもしれません。2024年01月24日(水) 20時37分 更新
#北海道 #ニュース #HBC
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