東京・足立区で夫婦の遺体が自宅の床下から見つかった事件で19日未明、30歳の女が逮捕されました。被害者との接点はどこにあったのでしょうか。
■“優しい”夫婦 長男と3人暮らし
死体遺棄の疑いで逮捕されたモラレス・ヘイゼル・アン・バギシャ容疑者。容疑者が逮捕されてもなお、多くの疑問が残っています。
18日午後、足立区の住宅で、この家に住む高橋徳弘さん(55)と妻の希美江さん(52)の遺体が床下から見つかりました。
夫婦を知る人
「2人とも良い兄貴と良い姉貴みたいな雰囲気で優しかった。怒ったところは見たことない」
近くに住む人
「旦那さんの方かな。よく車を洗っていたので旦那さんの方はよく見掛けたかな」
■室内に血痕 複数の刺し傷
現場はJR北千住駅から西に約1キロの住宅街です。警視庁などによりますと、夫婦は3階建ての一軒家に長男と一緒に暮らしていました。
近所に住む人
「この辺はやはり昔から住んでいる方たちが多いので、新しい家が1年半、2年ぐらいの間に建ったなという印象でした」
「(長男は)車で出る時も自分から率先して『おはよう』とか『こんにちは』とか、気さくな息子さん」
異変に気付いたのは長男でした。16日午後8時すぎ、帰宅すると玄関や室内に血痕を見つけ、警察に通報。この時、夫婦は見つかりませんでしたが、2日後の18日、2人の遺体が床下からシートに包まれた状態で見つかりました。遺体には複数の刺し傷がありました。警視庁は19日午後から司法解剖を行い、死因について調べています。
■防カメで400m先の容疑者浮上
警視庁による防犯カメラの捜査や関係者などへの聴取から知り合いのフィリピン人・モラレス容疑者が浮上し、逮捕となりました。モラレス容疑者が住んでいたのは高橋さんの自宅からわずか400メートルほどの場所でした。
容疑者と同じマンションの住人
「新しいマンションですし、単身が主なマンションなので(住人同士の)近所付き合いとかしない感じ」
歩いて10分ほどの距離に住んでいたモラレス容疑者と高橋さん家族の間には、どのような結び付きがあったのでしょうか。モラレス容疑者の隣の部屋に住む男性は、かつて見た光景を話します。
モラレス容疑者の隣の部屋に住む男性
「詳しいことは覚えていないが、去年(モラレス容疑者と)同じくらいの年代の男性が(容疑者宅に)来ていた」
■長男と30歳女 過去に交際関係
この事件で19日未明、死体遺棄の疑いで逮捕されたのは家族の知人とみられるフィリピン人のモラレス容疑者。モラレス容疑者は高橋さん夫婦と数年前から面識があり、捜査関係者によりますと、事件発生当時、同じ年だった高橋さんの長男とは以前、交際していたということです。
捜査関係者
「モラレス容疑者と長男は元交際相手で、2人には金銭トラブルがあった」
それでもまだ首をかしげたくなる疑問は残ります。高橋さんの家族と近しい関係にあったとしても、モラレス容疑者が1人で2人の死体を遺棄するのは容易ではなく、警視庁は犯行を手伝った仲間がいる可能性も視野に捜査を進める予定です。
また、取り調べに対してモラレス容疑者は「私は知りません」と容疑を否認しています。
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