大谷翔平、超異例９９２億円後払い契約はドジャースにもメリット ぜいたく税を免れチーム強化に資金を回せる
スポーツ報知
大谷翔平（合成写真）
ドジャースは１１日（日本時間１２日）、エンゼルスからＦＡとなっていた大谷翔平投手（２９）と１０年契約を結んだと発表した。背番号はエンゼルス時代と同じ「１７」に決まった。契約総額はスポーツ界世界最高となる７億ドル（約１０２２億円）だが、来季から１０年は１年２００万ドル（約２億９０００万円）しか受け取らず、３４年からの１０年間で残りの６億８０００万ドル（約９９２億円）が支払われるという極めて異例の後払い契約となったことが判明。会見は１４日午後３時（同１５日午前８時）に行われる見込みだ。
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大谷と球団の両者にメリットがある後払い契約となった。世界一を目標とする大谷は１０年契約中、補強を優先してほしいという思いが強い。ドジャースにとっても総年俸が削減されて、基準額を超えた球団に課される課徴金（ぜいたく税）を免れ、チーム強化に資金を回すことができる。
大谷側からの異例の提案は、メジャーの労使協定に後払いの額に制限がないことも後押しした。後払い分は無利子だが、すぐに受け取るより価値が下がるため、１年４６００万ドル（約６７億円）がぜいたく税計算上の大谷の年俸となる。単純に１０等分した１年平均額よりも２４００万ドル（約３５億円）削減されるとはいえ、ＭＬＢ史上最高額だ。
カリフォルニア州の州税は１３．３％と高く、３４年以降に大谷が同州から出れば節税対策にもなる。３月に米フォーブス誌が発表した大谷の収入内訳では、グラウンド外で３５００万ドル（約５１億円）を稼ぎ、５０００万ドル（約７３億円）にも上ると言われる。年俸以外で十分な収入を得られることも今回の提案につながったのだろう。
