年金受給者は知らなきゃ損!お得な制度 “一石二鳥”お金たまって…健康にもいい【Jの追跡】(2023年11月25日)

年金受給者は知らなきゃ損!お得な制度 “一石二鳥”お金たまって…健康にもいい【Jの追跡】(2023年11月25日)

 年金受給者が知っておきたいお得な制度があります。利用すると、公共の制度を利用して、1000円超えのケーキセットが無料になります。さらに、1回1000円の割り引きで、年間2万4000円もお得になります。あなたの身近にもきっとある年金受給者が知っておきたいお得な制度を紹介します。

■ポイントためて一石二鳥の制度

 東京・八王子市にある商業施設の一角で、テキパキと会場設営の準備をするシニアの姿がありました。

 阿部けさじさん(80):「やっと80歳になりました」
 蒲生明美さん(81):「わたしもう2だよ!(来月)82になるんだよ」
 阿部さん:「このまま家にいたら、やることない。もったいない」

 年金を受給する阿部さんと蒲生さんが参加したのは、八王子市が主催する認知症予防のオンライン体操ですが、2人は会場の受け付けをしていました。

 体操して、片付けをして、さらにゲームやウォーキングするだけでお得にポイントがたまる制度とは…。

 蒲生さん:「これで50ポイントですか?できた」

 QRコードを読み込むと、スマホの画面にポイントが加算されました。これは一体…。

 阿部さん:「(体操に)参加すると、ポイントがいただける。そのポイントが1ポイント1円で還元される。これも一つの楽しみ」

 体操参加で10ポイント、さらにボランティア参加でプラス50ポイント。つまり、60円分がたまるのです。おととしから始まった、八王子市独自のポイント制度の目的とは…。

 八王子市福祉部 高齢者いきいき課 吉本知宏課長:「(イベントに)参加していただいて、ポイントを獲得していただく。いろんな形で社会参加、(高齢者)に外出していただきたいと思っている」

 参加資格は八王子市在住の60歳以上であり、およそ5700人が利用しているといいます。ポイントをためる方法は他にもあります。

 吉本課長:「アプリでパズルゲームや、あとはウォーキング。1日当たりの目標歩数をクリアすると(1点の)ポイントが付く」

 秋山志信さん(78):「遊び感覚でたまっていく。行動(範囲)がちょっと広がる」

 秋山さんは1年ほどで1412ポイント、玉置慶子さん(80)は、およそ1年半で2825ポイントをためました。1ポイント1円として使えるポイント制度です。

 2人が向かったのは、喫茶店です。

 玉置さん:「カボチャのモンブラン」
 秋山さん:「私は栗のモンブラン。ポイントを使ってできますか」
 店員:「はい大丈夫です」
 玉置さん:「私もお願いします」
 店員:「こちら、お控えです。ありがとうございます」

 モンブランケーキセット(843円分)とカボチャケーキセット(1028円分)をポイントで購入しました。

 秋山さん:「おいしい。とてもおいしい」
 玉置さん:「歩いてもたまるし、健康にもいいし、色んな面でお得。いいことばかり」

 ポイントは、飲食店のほか、寝具店や時計店など市内にある28店舗で利用可能です。お金がたまって健康にもいい、まさに一石二鳥の制度。同様の制度は、都内では12の区と16の市でも行われています。

■最大2万5000円!高齢者にやさしい制度

 そして、持ち家がない年金受給者にとって、大きな支出となるのが家賃です。そこにも、お得な制度がありました。

 都内にある民間のアパートを内見しているのは、68歳の木村さん(仮名)です。年金を受給しながら、自営の仕事を続けています。

 不動産会社:「お風呂・トイレがここですね」
 木村さん(仮名):「すごい段差。つかまる所が欲しいな…」

 このアパートは築53年の2Kで、家賃は月5万8000円です。

 木村さん(仮名):「収入面が一番問題なので、安い都営や区営に住んで仕事しながらいきたい。年金だけだと無理。不安は不安」

 家賃の安い都営住宅や国が管轄するURには、バリアフリーや手すりが完備された高齢者向けの物件があります。しかも、URでは、60歳以上で月の収入が15万8000円以下であれば、最大で月2万5000円の家賃補助が受けられるのです。

 木村さんも高齢者向け住宅に応募しましたが、「2回ともダメでした。倍率がすごいので、すぐには難しい」と話していました。

 URの家賃補助が受けられる物件は、全国でおよそ2万戸。なかでも都心部の物件は、入居希望者が多く抽選となり、なかなか当たらないといいます。

 シニア向けの物件を仲介する「R65不動産」 山本遼代表取締役:「都市部の公営住宅は比較的、空きがない。地方(郊外)に行くと、空いていたりする」

 高齢者にやさしい住宅なうえに、家賃補助も受けられるお得な制度。物件によって条件が異なるので、応募する際は確認が必要です。

■年間2万円超お得!健康で気持ちいい制度

 一方、千代田区では、健康に特化したお得な制度がありました。

 竹澤真理さん(67):「左肩の肩甲骨から、その左肩と腕なんだかおかしい」「グキグキっと痛い。六十肩かな?」
 鍼灸治療院めびうす 阿部素子院長:「やっぱり大体、左に出ますね」

 自営業の竹澤さんは、女性専用の鍼灸マッサージの治療院に、1年ほど前から月2回通っています。

 竹澤さん:「腰痛から始まって、その上の脇の筋肉とか背中の筋肉とか、今までかたまっていたものが悲鳴を上げたという感じ」

 1時間半の施術で通常1回7000円ですが、竹澤さんは割引券を使いました。

 阿部院長:「お疲れさまでした」
 竹澤さん:「これでお願いしたいんですけど」
 阿部院長:「割引券をお使いになるので、1000円引きです」

 実は、千代田区が交付する「はり・きゅう・マッサージ」施設利用券です。条件は、千代田区在住で40歳以上の国民健康保険の加入者です。申請すれば、年間2万4000円分の補助券がもらえるお得な制度なんです。

 1000円の補助券が24枚あり、竹澤さんは年間2万4000円もの節約になっていました。

 竹澤さん:「年間2万4000円となると、それだけゆとりができる。健康維持のために通える。それがあるから、2週間に1回通っている」

 75歳以上は、2000円の補助券が12枚支給されます。治療院では、制度の対象となってから来院者に変化があったといいます。

 阿部院長:「後期高齢者で(利用)資格がある方は、ほとんど使われます。(来院者は)20%ぐらいは増えている。ありがたいシステムです」

 区民は健康になり、治療院も利用者が増える。しかし、千代田区の狙いはそれだけではありませんでした。

 千代田区保健福祉部 保険年金課 後期高齢者医療係 須田浩係長:「高齢者の早い段階での健康維持。要介護状態にならないような方策として進められている」

 要介護者を増やさないことで、千代田区が負担する介護費などの軽減につながるといいます。実は、この制度は補助金の額や条件は違いますが、東京23区内では6つの区で導入されています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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