【ガチ中華】池袋に100店舗以上!なぜ急増?背景に中国の“超競争社会”…留学生「日本で再出発したい」【news23】

【ガチ中華】池袋に100店舗以上!なぜ急増?背景に中国の“超競争社会”…留学生「日本で再出発したい」【news23】

東京・池袋に本格的な中華料理を提供する“ガチ中華”が増えています。飲食店が苦境にあえいだコロナ禍でも増え続けた背景を取材すると意外な日本の姿が見えてきました。

■“ガチ中華”では本場の味をアレンジせずにそのまま提供!

東京・池袋。この街に、ある“変化”が起きています。駅の北側を歩いていると…至るところに、見慣れない漢字の看板が溢れかえっています。

どれも中華料理店のようですが、“町中華”とは少し雰囲気が違います。

その中の一軒に入ってみました。席に案内され、メニューの説明を受けますが…

店長
「(中国語で)もしどうやって注文するのか分からなかったらいつでも私を呼んでね、イケメンさん」

喜入キャスター「ちょっと一言も分からない…」

すべて中国語。日本語はほぼ通じません。メニューは日本語にも対応していますが、その料理名は「毛血旺」「姜抱猛男蛙」など馴染みの薄いモノばかり。ですので、店のおすすめを注文しました。

すると、運ばれてきたのは火鍋とスープ。中国・東北地方の料理、スペアリブと白菜漬物の煮込みだといいます。さっそく食べてみると…

喜入キャスター
「うん、おいしい!でも、後味が独特だな…野性味のあるスープですね」

火鍋は、特製のゴマダレにつけて食べるそうですが…

喜入キャスター
「うわ!最初はゴマの旨味があるんですけど、そのあと襲ってくるような…。私の感覚の“辛い”の最高値は、今日更新しました」

他にもザリガニを使った料理などがありますが、日本人に馴染みのあるものはないのでしょうか?

喜入キャスター
「エビチリとかレバニラとか、普段よく中華料理店で食べるものってないんですか?

店長
「うちにはないです。9割が中国人客なので」

実はこちら、中国人にターゲットを絞ったお店。“中国人好みの料理”しか提供していません。

客(来日36年)
「本当の味、本物の味。今みんな“ガチ中華”って言うけど」

ガチ中華とは、本場の味をアレンジせず、日本に住む中国人の口に合わせた中華料理のこと。池袋にはガチ中華の店が増えていて、現在100店舗以上あるといいます。なぜ増えているのでしょうか?

店長
「留学生がどんどん増えている気がします。コロナ禍が終わったのが原因ですかね」

■日本の大学は“3安”…留学は人生をやり直す希望

日本にいる中国人留学生は年々増加傾向にあり、10万人を超えています。

特に池袋は、周辺に日本語学校や大学が多く、留学生が集まりやすいといいます。

中国各地方のガチ中華が食べられるフードコートには、多くの留学生が来店していました。

留学生
「大学院へ留学に来ました。早稲田です」

留学生
「東邦音楽大学です。声楽が専門です」

日本の大学や大学院に入るために、通う場所があるといいます。それが…

留学生
「(日本の大学に入るため)1年間、塾で勉強をしました」

中国人留学生向けの進学塾です。激戦区となっているのが東京・高田馬場。駅周辺には多くの予備校が進出していて、広告は駅の中にまで。一体、どんな授業なのでしょうか?

「啓程塾」という予備校は毎年、多くの生徒を有名大学に送り出していて、生徒数は1000人を超えています。

喜入キャスター
「こちらは今、何の授業ですか?」

啓程教育グループ 李旭 代表取締役
「学部(受験)向けの数学の授業です」

講師
「試験の時には大きな試験問題集をもらって、そしてマークシートももらいます」

解説は中国語で行われますが、板書や教材は日本語です。

啓程教育グループ 李旭 代表取締役
「(試験)問題は日本語なので、教材と練習問題は全部日本語でやっています」

授業料は年間60万円で、そのほかに日本語学校や受験費用を含めると、学費だけで年間140万円かかるといいます。

それでも、日本は欧米に比べてリーズナブルで人気だといいます。

留学生(来日1年目)
「日本の大学は、留学生の間で“3安”とよく言われています。3安とは『値段が安い』、『安心』そして『安全』ということです」

日本を選ぶ理由は、コスパ以外にも…

留学生(来日1年目)
「中国の大学は競争が厳しいです。日本のほうが大学に入るのが簡単だと思います」

留学生
「中国の『高考』(ガオカオ、全国統一大学入試)は人口が多いので、競争が激しすぎます」

背景にあるのが、中国の“受験事情”です。2023の全国統一大学入試・高考の受験者数は、過去最多(1291万人)を記録。年々、受験競争は厳しさを増しています。

啓程教育グループ 李旭 代表取締役
「中国で受験して落ちた、じゃあ日本でチャレンジしようという生徒さんもいます」

中国で受験に失敗し、日本で「再出発をしたい」と話す人がいます。中国・大連出身のリュウさん(24)。2022年6月に来日しました。

リュウさんにとって、中国の受験は“トラウマ”になっています。

リュウさん
「高考を受けた時のことを考えたら、二度とやりたくない!

(高校の時は)朝6時から夜8時まで、ずっと学校で勉強しました。家に帰っても、夜10…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20231118-6122189)

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