“4万円減税”大家族は「40万円」 子ども8人「おこづかい」連呼 自民党からは所得制限案も

“4万円減税”大家族は「40万円」 子ども8人「おこづかい」連呼 自民党からは所得制限案も

「イット!」取材班が向かったのは、東京都内に住む大家族のお宅。
玄関には、たくさんの靴が…。
それもそのはず、このおうちにはお父さんの伊藤竜太さん(43)とお母さんの愛さん(38)、そして8人の子どもたち、計10人が暮らしている。

政府・与党からにわかに浮上した“1人当たり4万円”の減税案。

伊藤さん一家はどうとらえているのか、家族会議の様子を取材させてもらった。

父・竜太さん「国に対して税金っていうのを払っているんだけど、もしかしたら(一部が)戻ってくるかもしれないっていう話になっているらしくて。ある程度まとまったお金が入ってきたとき、何に使いたいですか? きみたち」

次男・玖竜くん(11)「おこづかい」
父・竜太さん「おこづかい?」
三女・鞠花ちゃん(3)「おこづかい~!」

政府内で現在検討されているのは、納税者と扶養家族を対象に、所得税など、1人当たりあわせて4万円分の定額減税を1年限定で行うというもの。

これを伊藤家に当てはめれば、お父さんに、お母さん、そして8人の子どもたちも4万円。
一家10人で、あわせて40万円分の恩恵が受けられることになる。

減税分のお金で何が買いたいか聞いてみると、小学校入学前の2人は、「ジュース!」、「ドーナツとチョコケーキ!」といった無邪気な回答。

一方、お金そのものに価値を見いだしているのが、小学生の2人。

次男・玖竜くん「1万円」
母・愛さん「どこで何に使う?」
次男・玖竜くん「え、ためる…」
父・竜太さん「ためたいの?」

次女・希咣ちゃん(7)「宝くじ買って、そのお金をバーって」
次男・玖竜くん「当たらないよ」

そして、年長組は極めて現実的なものを挙げた。

長男・昊馬くん(15)「自転車がほしい。スポーツタイプのめっちゃギアがついているやつ」

長女・楓南さん(13)「バッグかな」
父・竜太さん「肩に背負うやつ?」
長女・楓南さん「いろんな種類…」
父・竜太さん「え? 1個じゃないの?」
長女・楓南さん「1個じゃないよ!」

せっかくの機会だからと、家族旅行に1票入れるのは、一家の大黒柱である父・竜太さん。

父・竜太さん「飛行機に乗ろうか。(飛行機代が)オーバーしちゃっても、それを補填するっていうふうにとらえれば…」

しかし、家計を預かる母・愛さんは、夢のある答えを出すことができない。

母・愛さん「生活費ですね。生活費に一番使いたいです」

スーパーで買い物した際に受け取ったレシート。
合計金額の4,000円は、伊藤家の食卓1回分の買い物だという。

母・愛さん「この10個入りとかも、これで1回分なので、小さい子がいる家庭は特に継続して、引いて(減税して)もらわないと困るかなと」

こうした声が上がる中で、26日午後5時過ぎに開かれた政府・与党の会合。

岸田首相は、税収の増加分を国民に還元する具体策の検討を指示した。

岸田首相「賃上げが物価に追いつくまで政府として支えることが肝要。定額減税をお願いしたいと考えています」

しかし、この国民への還元策、決して一筋縄ではいかない。

1人当たり4万円の減税については、自民党の中では年収2,000万円以上を対象外とする案が上がっていて、所得制限なしを検討する政府との足並みの乱れも予想される。

そして、こうした還元策の恩恵が各家庭に届くのは早くても2024年の夏ごろとみられ、国民が、その恩恵を実感するのはまだまだ先の話になりそうだ。

FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/

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