20日に開幕した秋の臨時国会。焦点の一つが岸田総理大臣が検討するように指示した所得税の減税です。ただ、この減税案はネット上の声に過剰反応しているのではと自民党内から疑問の声が上がっています。
■増税メガネに「少し過剰反応」
物価高対策、はたまた所得税減税はどうなるのか。内閣支持率の低迷が続く岸田政権が正念場を迎えた臨時国会。岸田総理は午後、自民党の萩生田政調会長らを官邸に招き、所得税減税を検討するよう指示しました。
自民党 萩生田政調会長:「国民の皆さんへの還元策を所得税減税も含めて、具体的に党で検討に入ってほしいというご指示を受けました。恒久減税ではないということは確かであります。経済対策、そして最終目的は賃上げでありますので、その本格的な賃上げにつなぐまでの間、税収増を国民の皆さんにお返しするというのが大きな目的です」
その所得税減税ですが、身内である自民党内から疑問の声が上がっています。
自民党 遠藤前総務会長:「減税よりも給付という形の方がより公平ではないかなと。若干、増税メガネということに少し過剰に反応されていますし」
これまで出てきた話題が増税を感じさせたからか、ネットを中心に「増税メガネ」と呼ばれている岸田総理。そのことに少し過剰に反応しているというのです。
自民党閣僚経験者:「『減税』と言えば支持率が上がるかというと、そんな単純な話ではない。『減税』は確かに聞こえはいいが…減税効果を実感できるかという問題は別だ」
与党ベテラン議員:「増税メガネとこれ以上、言われたくないというのもあるんだろう」
松野官房長官:「(Q.総理と増税を結び付けたこの呼び名について反論があれば?)SNS等における個々の表現について政府としてコメントすることは差し控えさせていただきます」
■所得税減税は?臨時国会開幕
所得税減税について野党は…。
立憲民主党 安住国対委員長:「うがった見方をすれば選挙対策の減税ですよね。我々が本当に望んでいるのは物価高に苦しむ人たちのための対策なんですよ」
所得税減税について主な野党は賛否が分かれています。
岸田総理大臣:「経済政策、あるいは物価高対策などについて与野党の皆さんと活発な議論を行い、丁寧に説明をしていく。こうした国会にしたい」
政府関係者によりますと、所得税減税は2024年の1年の期限付きで検討しているということです。果たして所得税減税に踏み切れるのか、国会で議論されます。
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