報復攻撃すぐそこで…イスラエル 地上侵攻“ほぼ確実視” 双方の死者2500人超 市民の退避どうなる?“戦場記者”須賀川 現地からの報告【news23】|TBS NEWS DIG

報復攻撃すぐそこで…イスラエル 地上侵攻“ほぼ確実視” 双方の死者2500人超 市民の退避どうなる?“戦場記者”須賀川 現地からの報告【news23】|TBS NEWS DIG

イスラム組織「ハマス」とイスラエルの戦闘で、双方の死者は2500人を超えました。イスラエル軍はガザへ地上部隊による侵攻を始める構えを見せ、より緊張が高まる現地を取材しました。

■イスラエル地上侵攻は“ほぼ確実視” 人道回廊設置や人質解放は?

須賀川拓記者:
「さっきまで5分に1発程度だったのですが、今、連続で砲撃が始まっていますね」(日本時間12日午後7時半ごろ)

イスラム組織「ハマス」が支配するパレスチナ自治区ガザへの報復攻撃。イスラエル・スデロットで取材をしていますが、ここからガザまでは、わずか6キロしか離れていません。

イスラエルに“完全包囲”された町で暮らす人々の状況は「危機的」です。

ガザでの死者は1354人に上り、現地で支援を行う国連職員ら12人も犠牲になりました。(UNRWAより)

ガザの住民
「全壊です。今朝ここに来てみたらすべてが破壊されていました。本当に恐ろしい。残酷です」

7日から始まったハマスの攻撃に対し、報復を続けるイスラエル。

その日を境に、ガザの避難民は爆発的に増えていて、11日には人口のおよそ15%にあたる33万8934人に達しました。

さらに、ガザ唯一の発電所が燃料不足で停止。イスラエルからの給水も遮断されていて、65万人以上が深刻な水不足に陥っているということです。

命の危険に晒されているのは、イスラエルの人々も同じです。ハマスによる攻撃でこれまでに少なくとも1200人が亡くなりました。

テルアビブ郊外にあるホテルには、「ハマス」に集落が襲われ、命からがら逃げてきたおよそ300人が暮らしていました。人々が負った心の傷は計り知れません。

ボランティアの心理士
「何が起きたかわからないが、母親がこの子の面倒をみられなくなった」

こうした中、12日、アメリカのブリンケン国務長官がイスラエルを訪問。地上侵攻が“ほぼ確実視”される中、住民避難や物資運搬などの「人道回廊」設置や人質の解放交渉など、ネタニヤフ首相と協議しました。

その後行われた共同会見では…

アメリカ ブリンケン国務長官
「私たちはイスラエルと緊密に協力し、人質となった人々を確実に解放し、紛争の拡大を防ぐために集中的に地域での外交を展開していく」

■“地上侵攻”迫る緊迫の現地から生報告

藤森祥平キャスター:
今日もイスラエル軍による地上作戦が始まるのではないかとみられています。緊張感は日に日に高まっていますか?

23ジャーナリスト 須賀川拓 記者:
私が今いるところは、まさにガザから5、6キロ離れた場所なんですが、地上侵攻への緊張が高まっているかと言われると、「イエス」そして「ノー」なんですね。

どういうことかといいますと、私の隣にあるこの榴弾砲。これは今日この現場に到着したんですが、今日、一日中、断続的にガザに向かって砲撃を続けているんです。

今も打ちましたね。ズドーンとお腹に響くような音が響き渡ります。

また連続で今打ち込んでおります。

藤森キャスター:
須賀川さん、そこは安全ですか?

須賀川記者:
大丈夫です。安全です。特にこの榴弾砲は全部ガザの方に向いているんです。

ですが、つい先ほど、5分ぐらい前にこの辺りにロケット弾が撃ち込まれて、アイアンドームの迎撃というのも起きていました。

地上侵攻の緊張が高まってるかというと、確かに実際こういった車両が集まっているんですが、過去にもハマスとの戦闘があった時には、こうした砲弾は打ち込まれています。なので、「これをもって地上侵攻はもうすぐだ」ということは言い切れない。ただ、地上侵攻に向けた準備というのは着実に進められている。そういった状況だと思います。

藤森キャスター:
やはり準備というものが進んでいて、いつ動いてもおかしくない。

プチ鹿島さん:
でもやっぱり双方の市民、市民生活が気になりますよね。ガザ地区は完全封鎖されて水・食料、電気も不足している。一方で、イスラエルは人質を取られているということで、これはもう双方だけの話じゃなくて、国際的、そして人道的な話なので、この先どう動くのかというのは気になります。

藤森キャスター:
人道回廊の設置など動きはありそうでしょうか?

須賀川記者:
私はガザの中に入ることはできていません。なので、ガザの中で起きてることというのは、想像することしかできません。ただ、今ここでわかることだけお伝えします。

榴弾砲がさっきから何発も打ち込まれていますが、これは、5キロ、6キロ先、もしくは10キロ先、かなり先まで、標的にできるのですが、基本的に全部無誘導弾です。精密にその場所を狙うことができない。ある程度、半径は定められますが、そんなにピンポイントで打ち込むことができない砲弾が、さっきからあれだけの量を打ち込まれています。

それはどういうことかと言うと、その現場に、もし仮に民間人がいたとしても、もう防ぎようがないわけです。これだけの距離から砲弾が打ち込まれていますから。

人道回廊をこれから設置できるか、これは、中にいる人道支援関係者の人たちに懸かっていると思いますが、物理的に今かなり難しいと聞いています。

今後、ガザの中にいる人から話を聞いて、またお伝えしたいと思います。

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