イスラム組織「ハマス」と戦争状態に入ったイスラエル。現地に滞在する日本人の男性が取材に応じ、空襲警報が鳴り響くなか、ロケット弾が飛び交う緊迫した様子を語りました。
■中継記者の背後でミサイルが爆発
ガザ地区から記者が中継を始めた、まさにその時でした。
キャスター:「ユンナ記者、安全な場所にいるなら何が起きているか教えて下さい。もしそうでないなら安全な場所に避難して下さい」
ユンナ記者:「大丈夫です。パレスチナ・タワーにミサイル攻撃がありました」
イスラエル軍による報復です。パレスチナ自治区ガザへの空爆は昼夜を問わず続きました。ガザは地中海に面し、エジプトと国境を接する場所に位置します。
そのガザを実効支配するイスラム組織「ハマス」がイスラエルに対する大規模攻撃に踏み切ったのは7日。大量のロケット弾の発射に加え、戦闘員がイスラエル領内に入り、民間人を襲撃しました。
また、数多くの人質も取っています。イスラエル経済の中心地・テルアビブにもロケット弾は飛来しています。そのテルアビブに滞在する日本人に話を聞くことができました。
■イスラエル滞在の日本人が証言
日本体育大学 体育学部 岡田隆教授:「(Q.今、安全の確保はできている?)大丈夫です。私は今、安全な所にいます。きのうの朝にサイレンが鳴って上空での爆発音がたくさん鳴るようになった。ものすごく鳴っていて、きのういったん落ち着いてきたなと思ったら夜にまた近くでサイレンが鳴り始めて、一気に。しかもかなり近い所での爆発音が聞こえてきて」
7日、岡田教授が撮影した映像。近所の住民らとともに地下駐車場に避難する様子です。その後、町の様子はどうなっているのでしょうか。
日本体育大学 体育学部 岡田隆教授:「見えます?ガソリンスタンドです。車も止まっていてバイクも走っている。でも少ないです。ガソリンスタンドに併設されている売店みたいなのが開いていない」
車やバイクは走っているものの数は少なく、歩いている人の姿はありません。
岡田教授が研究のためテルアビブに来たのは今年4月。1年間滞在する予定でしたが…。
■「飛行機チケットなくなってる」
日本体育大学 体育学部 岡田隆教授:「あしたの夜には帰ろうと思っているので飛行機の(チケット)をきのう慌てて取ったが、どんどんチケットがなくなっている情報があり、実際に飛行機が飛ぶかはあしたになるまで分からない」
■“天井ない監獄” ガザ 400人超死亡
元々は現在のイスラエル全土に暮らしていたパレスチナ人はイスラエル建国後、次々と土地を追われました。現在の居住区の一つ、ガザ地区は種子島ほどの広さで人口は約220万人。「イスラエル抵抗運動」を意味するハマスが実効支配を始めた2007年以降はイスラエルによって封鎖され「天井のない監獄」とも呼ばれています。
イスラエル軍の報復でガザ地区では少なくとも91人の子どもを含む436人が死亡。
ガザ地区の住民:「何の警告もなく攻撃された。見ての通り建物が破壊され、がれきの山だ」
一方、地元メディアによりますと、イスラエル側では約700人が死亡。
イスラエル ガラント国防相:「ハマスには非常に重い代償を支払わせる」
イスラエル軍は地上侵攻する可能性も否定していません。
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