奈良のシカ 保護施設で虐待か 獣医師が通報「十分な餌与えず」(2023年10月2日)

奈良のシカ 保護施設で虐待か 獣医師が通報「十分な餌与えず」(2023年10月2日)

■獣医師が通報 「十分な餌与えず」

 奈良県 山下真知事:「奈良公園のシカに対して虐待認定されることがあるのであれば悲しい。残念」

 奈良公園などに生息し、国の天然記念物に指定されている「奈良のシカ」。その奈良公園のそばで保護されているシカが虐待されているという通報書が提出されていたことが分かりました。虐待が指摘されているのは奈良のシカなどの保護活動に取り組む「愛護会」。通報者は愛護会でシカの健康管理をしている獣医師でした。

 獣医師:「牡鹿(おじか)たちに対し生命維持に必要最低限の餌(えさ)を与えず、その結果、牡鹿の7割以上を飢餓状態に陥らせて毎年50頭以上の牡鹿を死に至らしめております」

 通報書は愛護会が運営する保護施設「鹿苑」の牡鹿に十分な餌を与えないなどし、特別柵の中で死んだ牡鹿の推定年齢が非常に若く、体重が平均の半分程度だったと指摘します。

 奈良県 山下真知事:「県として鹿苑の管理が管理許可条件に違反があれば、管理許可の取り消しも考えていかないといけない」

■指摘の愛護会 「全くない」否定

 虐待との指摘を受けた愛護会は…。

 奈良の鹿愛護会 山崎伸幸事務局長:「虐待は全くございません」

 飢餓状態になっているシカは農作物を荒らすなどして特別柵内に収容されているということです。

 奈良の鹿愛護会 山崎伸幸事務局長:「当会の特別収容柵に収容された時点で、気力をなくして何も食べない。当会が餌をあげないとか虐待をして死んでいるのではございません」

 県は調査チームを立ち上げ、事実関係を確認しています。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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