【ウクライナの激戦地は今】 “反転攻勢”でロシア軍の防衛線を突破か…『バンキシャ!』

【ウクライナの激戦地は今】 “反転攻勢”でロシア軍の防衛線を突破か…『バンキシャ!』

大規模な反転攻勢に打って出たウクライナ軍と、守りを固めるロシア軍。戦場は今どうなっているのか?ゼレンスキー大統領は国連総会で各国に支援の継続を呼びかけるが、長引く戦闘に対する各国の姿勢に変化も…(真相報道バンキシャ!)

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――ウクライナの戦況について整理します。

アメリカのシンクタンクがまとめた現在(日本時間22日午前2時)の戦況です。(地図上)ピンク色で示しているのは「ロシア軍が支配している地域」です。ジャーナリストの横田徹さんたちが取材した、ウクライナ東部の激戦地バフムトの周辺になります。

そして、(地図上)黄色との境目に赤く点状で示しているのが「ロシア軍の防衛線」が張られているところです。ロシア軍は、この広大な支配地域の最前線に、ぐるっと強固な防衛線を張り巡らせています。そのため戦況はこう着していましたが、8月、動きがありました。ウクライナ軍が南部周辺で、ロシア軍の第1防衛線を突破したとみられています。

防衛省 防衛研究所 兵頭慎治研究幹事によると、今後、ウクライナ軍は(南下して)アゾフ海まで進軍することを目標としている、ということです。

進軍することによって(地図上ピンク色の)ロシア軍の支配地域を東西に分断することができ、ロシア軍の動きが弱まると、兵頭さんはみています。

しかし、兵頭さんは「第1防衛線を突破しても、その先に第2・第3の防衛線がある」として、さらには…

「来月後半ごろには、ウクライナは地面がぬかるむ『泥濘(でいねい)期』に入るため、戦車などが使いにくくなる。年内にどこまで進軍できるかは不透明で、来年以降も引き続き、アゾフ海に抜けることを目標とするのではないか」とみています。

――侵攻から1年半が過ぎる中、支援を続ける各国の姿勢にも変化が出始めています。

日本時間19日。アメリカ・ニューヨークで行われた国連総会に、ロシアの侵攻後、初めて対面でゼレンスキー大統領が出席しました。各国に「団結」と「支援の継続」を呼びかけましたが、今年は2022年のリモートでの演説とは違い、スタンディングオベーションはなく、議場は空席が目立つ中での演説となりました。アメリカでは野党・共和党内の強硬派から、巨額の軍事支援に慎重な声も出ています。

兵頭さんは「ウクライナに対する『関心の低下』そして、支援する国の『支援疲れ』といったものが広がっているのではないか」と語ります。
(2023年9月24日放送「真相報道バンキシャ! 」より)

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