やや険しい表情で会場に入った、高市早苗科学技術相。
25日に始まった、IAEA(国際原子力機関)の総会で、福島第1原発の処理水放出をめぐり、中国側と激しい応酬を繰り広げた。
中国の代表団「“核汚染水”の海洋放出は、原子力の安全性をめぐる重要な問題だ」
処理水の海洋放出に反発し、1カ月以上にわたり、日本産水産物の輸入禁止措置を続けている中国政府。
中国の代表団は、今回も処理水を“核汚染水”と呼び、処理水放出を厳しく非難したのだ。
その会場で、何やら慌ただしく動き出した高市科学技術相。
黒いバインダーを広げ、硬い表情で資料を確認し始めた。
その後、一転して笑みを浮かべながら登壇すると…。
高市科学技術相「突出した輸入規制をとっているのは中国のみです。日本としては引き続き、科学的根拠に基づく行動や、正確な情報発信を中国に対して求めていきます」
中国の代表団は高市科学技術相の演説中、何やら言葉を交わすと、国名が書かれたプレートを立て、反論する機会を要求。
一方、演説を終えた高市科学技術相は「急きょ入れました、反論。ここ(IAEA総会)で言うか~。国連で言わはれへんかったのにね。最初から中国に対する反論は想定せずにきたので、バタバタでした」と述べた。
高市科学技術相の退出後、中国の代表団は「処理水を海洋放出しないよう努力すべきだ」と再び日本を批判。
これに、日本の引原大使は「中国には、トリチウムの年間排出量が、福島第1原発の5倍から10倍の原発もある」と再び反論した。
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