国が始めた戦争に社会全体が駆り立てられた『銃後』の市民生活に焦点を当てた展示会が、北九州市で開かれています。
戦争ごっこに夢中な子供に、軍需工場に駆り出され兵器作りに勤しむ女性。
この展示会は、国が始めた戦争に社会全体が巻き込まれた、善悪や白黒だけでは割り切れない、戦時下の『灰色の日常』に目を向けてもらおうと開かれました。
日本軍の南京入城を祝う『日の丸』や、前線の兵士に送るため婦人会が作った『慰問袋』、軍人の美談をつづった子供向けの絵本など、展示された資料からは、銃後の市民までを戦争に駆り立てた当時の空気が伝わります。
◆八幡空襲で親族4人死亡 新井佳子さん(85)
「(戦争当時を)思い出してばっかり」
「人間が人間を殺すなんて、とにかく戦争だけはするもんじゃない」
この展示会は9月3日まで、北九州市の『平和のまちミュージアム』で開かれています。