アメリカのエネルギー省は13日、レーザーを使った核融合実験で投入した分を上回るエネルギーを発生させることに成功したと発表しました。画期的な一歩とみられています。
エネルギー省は、カリフォルニア州の国立研究所で行われたレーザーを使った実験で、核融合のために投入したエネルギー量の1.5倍の出力が得られたと発表しました。レーザーによる核融合実験で、エネルギーが投入量を上回ったのは初めてで「科学的なマイルストーンだ」としています。
現在、原子力発電に用いられている核分裂と違い、核融合は2つの原子核を融合させる際に大きなエネルギーが出る原理を利用したものです。二酸化炭素など温室効果ガスが放出されず、脱炭素にもつながる「夢の技術」として研究が進められてきました。
実用化のためには、核融合によるエネルギー生成を継続的に行うことなど、技術的な課題も多く、数十年はかかる見通しです。
(2022年12月14日放送)
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