ロシアがスウェーデンのNATO(北大西洋条約機構)への加盟容認など、トルコの「ロシア離れ」とも取れるような動きに対して警戒を強めています。
トルコのエルドアン大統領は10日、スウェーデンのNATOへの加盟を容認する姿勢に転じました。
また、ウクライナのNATO加盟を支持する立場を表明したのに加え、ウクライナの精鋭部隊とされる「アゾフ大隊」の元司令官ら5人をロシアとの合意に反して、トルコからウクライナに帰国させました。
ロシア国内では政権寄りのメディアは「エルドアン氏の全方位外交の一環だ」と、ロシアとの関係は維持されると指摘する一方で、ロシア国内では「プーチン氏は裏切られた」とする風刺画がSNSで拡散されるなどトルコとの対立が決定的になったとの見方も出ています。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は11日、「ヨーロッパでトルコ人を見たいと思うヨーロッパ人はいない」とEU(ヨーロッパ連合)加盟を目指すトルコを牽制(けんせい)する一方で、「立場の違いにかかわらず関係を発展させたい」とも述べ、トルコに反発できないロシアの苦しい立場をにじませました。
2022年のトルコからロシアへの輸入高は前の年の1.6倍以上に急増するなどロシアは侵攻以降、経済的にもトルコに大きく依存していて、トルコの動向は今後の戦況を大きく左右するものとなります。
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