浪江町に設立された「F-REI(エフレイ)」とは? ロボット・エネルギー等5分野の研究拠点 (23/06/19 18:54)

浪江町に設立された「F-REI(エフレイ)」とは? ロボット・エネルギー等5分野の研究拠点 (23/06/19 18:54)

<7割が知らないと回答>
2023年4月に設立した福島国際研究教育機構「F-REI」
「F-REI」の名前や取り組みをどの程度知っているかを聞いたところ「知っている」と答えた人が約2割。一方で7割を超える人が「知らない」と回答した。

<研究開発・人材育成拠点>
F-REIは、福島そして世界の課題解決を目指す、研究開発・人材育成の拠点として浪江町に設立した。
具体的には、ロボット・農林水産業・エネルギー・放射線科学 創薬医療 放射線の産業利用・原子力災害データの5つの分野で知見の集積・発信する。研究開発・人材を育成する司令塔として期待されている。
今後7年間の計画では、約500の学術論文の発表、企業や市町村などと30以上の協定を結び、福島や東北の復興に結び付けるとしている。

<どのような研究がスタートしている?>
福島県立医大の敷地内にあるF-REIの分室。
県内で採取したキノコに含まれる放射性物資・ストロンチウム90の量を分析している。
カサル・サラユ研究員:「福島原発事故後の環境の試料分析を行っている。例えば浪江町、大熊町、双葉町などの試料採取をした」

ここでは第一原発周辺で採取した土壌や食品などに含まれる放射性物質の量を調査・研究している。
2人の研究者を含む5人のスタッフが在籍しF-REI最初の、そして現時点で稼働している唯一の研究グループだ。

原発事故直後、放射線物質への不安から水や食品を口にせず健康被害を引き起こすケースもあったことから正しい情報を医学分野などと連携し発信しようとしている。
F-REI放射生態学ユニット青野辰雄ユニットリーダー:「一つの施設ですべてを網羅することはできない。複数の研究分野の人たち色々な目線で見ることによって問題を解決していかなくてはいけないと考えている」

F-REIの役割の一つがこれらの研究分野をつなぐ「司令塔」で、ロボットや農業の分野をはじめとして将来的には成果の産業化を目指す。

F-REI山崎理事長:「こんな新しい産業が興ったんだみたいなところに少し手が届く、芽が出るというところをまずは10年とか十数年とか、話としては期待してほしい」

福島テレビ・石山美奈子記者:「F-REI本部のすぐ近くのこの広い敷地に研究施設の建設が予定されています。今年度中にはその方向性が示されるということです」

2030年度までに浪江町に建設を予定するF-REIの研究施設。県内の産業が求めるものを把握しながらより効果的な研究を行える施設にしようと設計を検討している。

F-REI山崎理事長:「エフレイってなんですかと認知度低いなとショックを受けたことが2度ほどありましたので、すこし前のめりにいろんな研究機関の片隅をお借りしながら我々のミッションである研究をしっかりと一日も早く軌道に乗せてまいりたい」

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