道南の八雲町で高速バスとトラックが衝突し、バスの乗客3人を含む5人が死亡しました。トラックの運行会社の社長が取材に応じ、事故について謝罪しました。
5人もの命が犠牲となった事故から一夜。現場では多くの人が花を手向けました。
献花にきた人）
「自分の住んでいる身近でこんなに大きな事故。今でもまだ信じられない。」
長村英俊カメラマン）
「バスとトラックが衝突して、バスの運転席が完全につぶれてなくなっています。」
18日正午前、八雲町野田生の国道5号で、札幌発函館行きの高速バスとトラックが衝突。双方の運転手とバスの乗客3人のあわせて5人が死亡しました。トラックは、バスの右前方にめりこむようにぶつかっています。
バス会社によりますと、亡くなった3人の乗客はトラックが衝突した運転席の後ろの座席に座っていました。
亡くなった高橋裕美さん。札幌市内の英会話学校講師として、同僚や生徒に慕われていました。18日は、道南に住む両親の元に向かっていたといいます。
高橋さんを知る人は）
「会えばいつも明るく挨拶してくれて、気さくな朗らかな方でした。英語が堪能な方で、外国人の友達もたくさん（家に）いらっしゃった。」
若崎友哉さん。函館市の職員で、仕事でもプライベートでも後輩の面倒見が良い頼れる人物だったそうです。
函館市人事課・葛西亘課長）
「信じられないという気持ちが大きい。部下や後輩からも慕われていて、職場でも中心となる職員だった。」
鹿部町に住むリハビリセンターのパート従業員・高清水忍さんも犠牲となりました。
バスを運転していた興膳孝幸さん。バス会社によりますと、乗務歴は15年におよび、無事故表彰を受けるなど信頼のおけるドライバーだったそうです。
興膳さんの元同僚）
「興膳さんだと聞いて、えって。安全運転でやっているなと。絶対無茶な運転をするような人ではなかった。普段はすごく優しいですけど、時には厳しく言ってくれた先輩でした。」
トラックを運転していたのは、養豚業者「日本クリーンファーム」に勤める梶谷誠さん。梶谷さんは、18日午前6時半、森町にある事務所に出勤。周辺の養豚場でブタを載せ、八雲町の食肉加工場に運ぶ途中でした。
日本クリーンファーム・吉原洋明社長）
「この度は大変ご迷惑をおかけして申し訳ございません。3カ月の（勤務）状況をすぐに確認しましたが、長時間労働とか過重労働に当たるような労働時間になっていなかった。勤務の状況も、真面目に勤務していただく従業員の方ですから、本人も健康も問題ないよということで。」
現場では、19日午後2時ごろから警察が道路の状況やブレーキ痕などを確認しています。
見通しの良い道路でなぜ事故が起きたのか。警察は、何らかの原因でトラックがセンターラインをはみだしたとみて、調べを続けています。
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