岸田首相の長男で秘書官の翔太郎氏が首相公邸で忘年会をしていたと週刊誌に報じられました。その様子とされる写真も掲載され、岸田首相は翔太郎氏を厳しく注意したといいます。首相秘書官の経験者からは、厳しい指摘が出ています。
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文春オンラインが24日に配信したのは、赤じゅうたんが敷かれた階段に並んで立つ男女の写真。そのうちの1人は、岸田首相の長男で秘書官の翔太郎氏です。首相の位置であるセンターに立ち笑みを浮かべています。
そして、別の写真では、コップを片手に赤じゅうたんに寝そべっている男性が写っていました。「岸田首相の甥」と報じられています。写真が撮られたのは首相公邸でした。批判の声が上がっています。
岸田首相と秘書官である翔太郎氏が暮らす首相公邸は、官邸事務所によると、万全な警備態勢に加え、重要な人物を招くこともあり、執務機能も備えています。年間の維持費は約1億6000万円にのぼるといいます。
この首相公邸で去年12月30日、岸田家の親族10人以上が集まり、忘年会をしていたと、週刊文春に報じられました。
誌面には、テーブルいっぱいに置かれた食事やビール缶とみられる写真や日本政府の紋章がついた演説台でポーズを決める写真が掲載され、大はしゃぎの様子が伝わってきます。
報道を受け、松野官房長官は事実関係を認めた上で、適切ではなかったとの認識を示しました。
松野官房長官(25日午前11時過ぎ)
「今後このようなことがないよう、適切な使用・管理を徹底してまいりたい」
その後の会見では、報道で知った岸田首相が翔太郎氏を注意したことを明かしました。
松野官房長官(25日午後4時過ぎ)
「総理は報道により認識したため、事実関係を確認の上、厳しく注意されたと聞いています」
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翔太郎氏が岸田首相の秘書官に起用されたのは、去年10月です。
政府は翔太郎氏を起用した理由について「人事は本人の人格・識見を踏まえ、適材適所の考え方で行っている」と説明していました。しかし、翔太郎氏の行動が問題視されたのは、今回だけではありません。
今年1月には岸田首相の欧米訪問に同行した際、公用車で観光していたなどと「週刊新潮」に報じられました。この時、政府は岸田首相の土産物の購入などを行っただけで不適切な行動はなかったと強調していました。
今回報じられた公邸での私的な写真撮影は去年12月のことです。秘書官に起用された直後に問題視される行動を重ねたことになります。
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野党からは、次のような声が上がっています。
立憲民主党 蓮舫議員
「総理の秘書官が親族にそれを許して忘年会を行う、お酒が入っていたかどうかわかりませんけれども、私、これはやりすぎではないんだろうかと」
日本維新の会 馬場代表
「常識の範囲を逸脱しているんであれば、やはり身内だからこそ、厳しい処分をすべきだと思いますけれども、写真を撮ったぐらいでは許容してあげてもいいんじゃないかなと」
翔太郎氏と同じ首相秘書官の経験者からは、「秘書官は本来、総理が公邸を私物化しないよう管理しなければいけません。公邸は思い出作りの場ではなく、危機管理の場です。息抜きは外で会食すべきです。あってはならないことです」と厳しい指摘が出ています。
野党は今後、国会でこの問題を追及していく構えです。
(2023年5月25日放送「news every.」より)
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