自宅で両親と倒れているのが見つかった歌舞伎役者の市川猿之助さんが「両親が睡眠薬を飲んだ」などと説明していたことが分かりました。両親はその後死亡していて、向精神薬の服用による中毒死とみられています。
18日、歌舞伎役者の猿之助さんが意識がもうろうとした状態で見つかりました。両親は別の部屋で倒れていて、その後死亡が確認され、病院に搬送され入院していた猿之助さんは19日に退院しました。
捜査関係者への取材で、猿之助さんが「家族会議をした。両親が睡眠薬を飲んだ」という趣旨の説明をしていることが分かりました。
司法解剖の結果、両親の死因は向精神薬を服用したことによる中毒死とみられることが分かっています。死因とみられている向精神薬中毒とはどういうものなのでしょうか。医療ガバナンス研究所の理事長・上昌広医師によると。
医療ガバナンス研究所理事長・上昌広医師:「向精神薬って色んな薬があるんですね。ストレスで不安状態が強い方、睡眠薬や統合失調症の治療薬などがあるんですけど、中毒というのは普通の治療量よりもはるかに多い量。個人差があるんですが、はるかに多い量を飲むと身体に不調を訴えて、時に命を落とすんです。病院でしか手に入らないです。市販されていないので通常はお医者さんから処方してもらいます」
猿之助さんの両親は発見時、仰向けに倒れていて、敷布団はなく、掛布団1枚が掛けられていました。また、目立った外傷はなく、遺体の状況から倒れているのが見つかる前日の17日から18日の間に亡くなったとみられています。
医療ガバナンス研究所理事長・上昌広医師:「(向精神薬を)大量に本人の意思にあらがって飲ませるのはかなり難しいとは思う」
自宅からは猿之助さんの遺書とみられるものも見つかっていて、警視庁は猿之助さんからも詳しい事情を聴く方針です。
厚生労働省は、悩みを抱えている人には、1人で悩みなどを抱えずに「こころの健康相談統一ダイヤル」や「いのちの電話」などの相談窓口を利用するよう、呼び掛けています。
▼「こころの健康相談統一ダイヤル」0570-064-556
▼「#いのちSOS」0120-061-338
▼「よりそいホットライン」0120-279-338
▼「いのちの電話」0570-783-556
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