初めて被爆地で開かれるG7サミットの開幕をあす19日に控え、広島入りした岸田首相。ウクライナ支援での結束と「核なき世界」に向けた具体的な道筋を、どう発信するのか。世界が注目しています。
中谷キャスター
「広島でG7サミットが行われることをどう思いますか?」
イギリス人
「(広島は)世界にとって、とても重要な場所です。過去に何が起きたのかを考えるだけではなく、未来もお互いに優しさを持ち合うことが大切です」
歴史的なサミットを前に、広島市内は厳重な警備が敷かれ、緊張感が高まっています。
上野巧郎記者
「午前8時半です。交通規制に向けて、車道と歩道を隔てるフェンスの設置が一斉に始まりました」
岸田首相の遊説先で起きた爆発事件を受け、今回とられた警備態勢は最大2万4000人。東京以外で行われるサミットとしては、2016年の伊勢志摩を上回る過去最大規模の態勢です。
首脳らがあす訪問する広島平和記念公園では、立ち入りが制限され、視察予定の平和記念資料館では、襲撃を防ぐための措置も。
尾木水紀記者
「普段はガラスの壁で、中が見えるようになっていますが、きょうは目張りされて、中の様子が分からなくなっています」
市民生活にも影響がでています。
上野記者
「原爆ドームのすぐ近くの小学校です。G7の開催に合わせて、今日から休校の措置が取られています」
サミットの期間を中心に、市内の小中学校の約4割が臨時休校に。
大手自動車メーカー・マツダの工場では、18日から5日間、操業を停止するということです。
取材拠点となる「国際メディアセンター」も開設されました。会場内には広島の工芸品のほか、「被爆体験」を展示したブースもあります。
中谷キャスター
「広島の子ども達が折った千羽鶴で、合掌のポーズをかたどったアートも展示されています」
18日未明にはイタリアのメローニ首相が一番乗りで広島入り。
17日にワシントンを出発したアメリカ・バイデン大統領も、さきほど岩国基地に到着しました。
この日夕方にも会談が予定され、サミットが事実上、開幕することになります。