性教育の発信を続けるタレントのSHELLYさんが16日、国会に招かれました。性犯罪の規定を見直す「刑法改正案」の審議の参考人として、性的同意の大切さを強調しました。一方、未成年の頃から性被害を受けた女性にも話を聞きました。
■SHELLYさん、参考人で国会へ
YouTubeなどで性教育について発信しているタレントのSHELLYさんが16日、国会を訪れました。「(国会に来るのは)初めてです。これが永田町ね! みたいな感じです」「性教育をライフワークとしていまして」と話します。
SHELLYさんを参考人として招いたのは、性犯罪の規定を見直す刑法改正案が審議中の、衆議院・法務委員会です。
■世界的な理解は「積極的な同意のみ」
「今の性犯罪に対する法律はあまりにも甘すぎます。そもそも性犯罪と認められるのにハードルが高すぎます」。法務委員会でSHELLYさんが強く訴えたのが、性的同意の大切さです。
「性的同意といえば『No means No』、『嫌』と言ったらそこまで。皆さん聞いたことがあると思います。『もうここまでにしよう』ってどちらかが言えばストップ、そこまで。それ以上したら性暴行です」
「ただ実は、これももう一昔前の話です。今は『Yes means Yes』。Yesのみが同意。積極的な同意のみが同意と捉えるのが今、世界的な理解になっています」
■「強制性交罪」は「不同意性交罪」に
その性的同意のあり方などについて審議されている刑法の改正案。その案では、「暴行・脅迫」や「アルコール・薬物の影響」「経済的・社会的地位の利用」などにより、被害者が同意しない意思表示をするのが難しい状態での性行為が処罰の対象になります。
「強制性交罪」の名称も、「不同意性交罪」に変更されます。
SHELLYさん
「『嫌よ嫌よも(好きのうち)』という言葉も、現行の法律ができた明治時代の話ですので、そんなことを言っていろんな被害者を傷つけたり、増やしたりするようなことは、もうやめましょう」
質疑を終えたSHELLYさんは取材に「本当に正直なところ、早くしてって。早く、早くしてっていうところ(です)」と強調しました。「性的同意の理解が広まることを本当に望んでいるんですけど、そのためにもまず法整備がしっかりできないと」
■「要望に応えたい」…断れない関係性
実際には、性行為でノーと言えない関係性があります。
日本テレビが大手リサーチ会社のJX通信社に依頼して行った調査(2月28日~3月2日、1781人有効回答、産婦人科専門医の稲葉可奈子さん監修)では、4割近くの人が、セックスをしたくなくても断らない場合があると回答しました。
理由は「パートナーの要望に応えたいから」(約39%)「断るとパートナーの機嫌を損ねそうだから」(約25%)などが上位を占めました。
■被害者「不要な苦労の重みを考えて」
未成年の時から複数回にわたり、性被害を受けたという一般社団法人「Spring」幹事の金子深雪さんに話を聞きました。
「ちょっとした刺激で記憶が蘇ってしまう。映像なんていうものじゃないですし、そのまんまの感覚、その時、そのものなんです」と明かします。現在は精神疾患があり、仕事は休職中だといいます。
今回の改正案については「当事者の声を上げてきて、こういうふうに変わってほしいとずっと伝え続けてきて、すごく理解を得られるようになってきたなという実感があります」と語ります。
佐藤梨那アナウンサー
「(性被害について)これまであまり知らなかった、関わってこなかった人に何を伝えたいですか?」
金子さん
「いつ、どこで、誰の身にも起こりうることです。(被害者が)長い人生生きていく上で、しなくてもいい苦労というのをしていく。その重みっていうのを、ちょっとでも考えてもらえれば」
(2023年5月16日放送「news zero」より)
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