フランス・パリで、火炎瓶が投げ込まれるなど激しい暴動が起きました。背景にあるのは年金問題です。火の手はフランス全土に広がりを見せています。
■フランスで拡大 年金問題“火の手”
西部ナントも、南東部リヨンも。フランス各地で火の手が上がりました。もちろんパリもです。屋根に上った人たちの眼下では激しい衝突が起きていました。燃え上がったのは投げ込まれた火炎瓶。警察官に燃え移り、周囲が必死に消化しました。
衝突の背景にあるのはマクロン政権が決定した「年金改革」です。受給開始年齢を62歳から64歳に引き上げたのです。多くの人たちがこれに反発し、1月からデモやストライキなどの抗議活動が続いています。
さらに人々の怒りを買ったのがマクロン政権が憲法の特例規定を使って議会の投票を経ずに年金改革を強行採決したことです。
マクロン大統領がオランダで演説した時には民主主義を問うヤジが投げ掛けられました。年金改革に反発しているのは高齢者や中年だけではありません。
学生(22):「民主主義的に言って年金改革は私たちを代弁していません。私たちに耳を傾ける政治家を選出したはずです。(年金改革は)強行採決されたもので、不当だと思います」
一部、デモに便乗した過激な行動も発生していますが、CNNによると、抗議への支持は高まっているといいます。
CNN記者:「抗議行動への支持は1月以降、高まっています。ストライキやデモがあったにもかかわらず、抗議への支持は11%増えています」
メーデーの抗議を呼び掛けた労働組合も、参加者もまだまだ諦めるつもりはないようです。
デモ参加者(50):「より決意は固まっているよ。マクロンがあと4年とどまるなら、あと4年抗議するだけだ」 (C) CABLE NEWS NETWORK 2023
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