京都市議会と府議会で28日、維新と国民などが統一会派を結成しました。京都市長は来年2月に任期満了を迎えますが、市長選の構図が大きく変わる可能性があります。(取材・報告 坂梨俊記者)
国民民主党の議員が新たな会派の結成届を提出しました。三つの党が手を合わせ、自民党に次ぐ勢力が誕生します。
京都市議会で新たな会派を結成したのは日本維新の会と国民民主党、地域政党の京都党です。議員の数は合わせて18人で、自民党に次ぎ2番目に大きな会派となります。
長らく京都市議会で2番手を「指定席」としていた共産党に代わるこの勢力は、来年の市長選に大きな影響を与える可能性があるのです。
統一会派の胡内大輔理事「国民民主党も一緒に加わっていただいた中で、これまでの枠組みでない京都市長を誕生させようというところでやってきている。(候補者は)白紙状態といえば白紙状態ですが、市民の方々からいただいている期待があることは十分に理解している」
現在4期目の門川大作市長は、これまでの選挙で自民党や旧民主系などが推薦し、事実上、「非共産対共産」の構図が続いていました。
一方で、維新は今月の市議選で議席を倍増させたほか、舞鶴市長選挙で府内で初めて単独で推薦する候補が当選するなど、京都府内で勢力を伸ばしつつあります。
来年の市長選で候補者を立てることを検討していて、構図が大きく変わる可能性があるのです。
前原誠司・国民民主党代表代行「昔の民主党とだけ仲良くしても、我々の今の日本の課題は解決しません」、松井一郎・日本維新の会代表(当時)「前原さん、ありがとうございます」
昨年行われた参院選では維新の候補を国民が推薦し、代表代行の前原誠司衆議院議員が、維新の候補者と連日街頭に立ちました。
今回の結集の動きは同様に、市長選でも連携を行うための“布石”といえそうです。
関係者によると新会派の結成は、今月行われた統一地方選挙後に 前原議員が「非自民・非共産勢力の結集」を掲げて提案し、党の市議たちが協議を進めたということです。
京都市内で着実に勢力を伸ばしつつある維新ですが、今回の結集が吉と出るか、凶と出るのか。財政難に苦しむ京都市を変えるための闘いが、すでに水面下で始まっています。