厳重な警備の下、G7外相会合が、長野県軽井沢町で行われています。
立て続く形となってしまった政治家への“襲撃”。取材に訪れた海外メディアは、こう話します。
ドイツメディア:「日本は、今もとても安全です。G7外相会合が開かれても、観光客は自由に歩き回れる。誇りに思うべきです。ただ、広島のG7サミットでは、もっと注意が必要になるでしょう」
G7外相会合で、2時間近くを費やしたのは、ウクライナ情勢でした。
林外務大臣:「国際社会は歴史的な転換期を迎えており、G7は力による現状変更の一方的な試みや、ロシアによるウクライナ侵略や核兵器による威嚇を断固として拒否する」
会合では、ロシアに対し、無条件ですぐに撤退するよう求めることで一致しました。
さらに、日本が注視するのは、中国や北朝鮮を含むアジアの情勢です。日本が狙うのは、アジアの安全保障について、各国からの関与を強めることです。
北朝鮮は、先週、新型のICBM発射実験を行い、ミサイル開発を新たなステージに。そして、ロシアも“北方四島への敵の上陸を阻止する”との想定で行った訓練の映像を公開。さらに、18日から5日間、択捉島でミサイル訓練を行うことが明らかになりました。
最大の脅威ともいえるのは、中国です。今月、台湾周辺での軍事演習を実施。空母も参加し、台湾の“封鎖”をシミュレーションしたといいます。その中国の国防相は16日、プーチン大統領と会談。両国が協力関係にあることを強調しました。
緊迫した状態が続くインド太平洋。G7外相会合では、力による一方的な現状変更に反対していくことでは一致しました。
しかし、いま、ある首脳の言動が物議をかもしています。『PEKIN』の文字とともに、公式ツイッターで中国訪問の様子を紹介したフランスのマクロン大統領。経済紙のインタビューで、台湾をめぐる米中の対立から距離を置く姿勢を見せました。
フランス・マクロン大統領:「最悪なのは、ヨーロッパが、台湾の問題について、アメリカの歩調や中国の過剰な反応に追随しなければいけないと考えること」
この発言には「中国への抑止力を損ねる」などと批判が噴出。軌道修正を迫られています。
G7の足並みの“乱れ”ともとれる動き。日本政府はあくまで「一致」を強調します。
林外務大臣:「G7で台湾海峡の平和と安定の重要性を再確認するとともに、両岸問題の平和的な解決を求めることで完全に一致。フランスの外務大臣からは、フランスは現状の尊重および台湾海峡の平和と安定の維持に深い思いを持っており、力による一方的な現状変更に反対し、両岸問題の平和的解決を求めている。マクロン大統領も、訪中時にも習主席に伝えた」
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