【盲点突いた犯行】安倍元総理襲撃後に対策強化も…“ローンオフェンダー”どう対応?(2023年4月15日)

【盲点突いた犯行】安倍元総理襲撃後に対策強化も…“ローンオフェンダー”どう対応?(2023年4月15日)

 安倍元総理大臣の襲撃事件から9カ月、今度は現職の岸田総理大臣が演説会場で狙われました。騒然とするなか取り押さえられた24歳の男、そして現場に響く爆発音と悲鳴。一体何が起きたのでしょうか。

■また要人狙い犯行 警備に問題は?

 岸田総理が群衆を背にしていた時に起きた事件。爆発物とみられるものが上から投げ込まれました。その時、振り向いた岸田総理の目線が下に向いていることから、その方向に爆発物とみられるものが落ちたとみられます。北海道洞爺湖サミットで警備を指揮した元警視総監・池田克彦さんは死角を突いた犯行だとみています。

 元警視総監・池田克彦さん:「後方というのは手薄になりますし、攻撃する方も後方の方が心理的抑圧がないので攻撃しやすいと思うんですね」

 思い出されるのが約9カ月前、奈良市で街頭演説中だった安倍元総理が銃撃された事件です。選挙期間中の遊説先で不特定多数が集まった白昼、やはり背後から狙われていました。

 元警視総監・池田克彦さん:「選挙の警護というのは本当に難しいと思っています。できるだけ不特定多数の方に接触することが選挙演説の特徴ですので、これは警護的には非常に危ない状況をつくっていると。交通規制をやらないとか、持ち物検査をやらないとか、本当はやるべきことを選挙の警護の時は減らしているという部分があって、それがやりにくいところだと思いますね」

■安倍元総理襲撃後に対策強化も…

 今回の事件について警視庁の幹部は。

 警視庁幹部:「調べてみないと分からないが、ローン・オフェンダーの可能性もある」

 “ローン・オフェンダー”とは、テロ組織とは関わりなく、単独でテロ行為に及ぶこと。安倍元総理銃撃事件で起訴された山上徹也被告も単独犯だったことから、事件後、ローン・オフェンダー対策が強化されています。

 現職の総理大臣が狙われたとみられる今回の事件。岸田総理を警護していたSP(セキュリティーポリス)も、ローン・オフェンダー対策をしていたとみられています。

 元警視総監・池田克彦さん:「(SPは)相当いたと思います。10人以上は当然いたと思いますね。後方の人込みの中に警察官がある程度いると思うんですけども、ローンオフェンダー対策ということになると、人をたくさん配置することも大事なんですけれども、個々人の動きを見られるようにしておくことが大事な要素じゃないかと思うんですね」

 逮捕された木村容疑者は、「弁護士が来てからお話しします」と黙秘しているということで、警察は事件に至った経緯や動機などについて詳しく調べる方針です。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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