13日午後1時半ごろの大阪。
空一面に、濃い白いもやがかかっているように見える。
大陸からやってきた黄砂が、日本列島を覆うように飛来した。
晴れればはっきり見えるはずの大阪城や通天閣も、全く見えない。
黄砂の影響は、全国に広がった。
北海道有数の観光地・函館でも、13日午前8時ごろ、黄砂の影響で、白くもやがかかったようになった。
昼過ぎには黄砂がなくなったようにも見えたが、普段はきれいな景色を見ることができる函館山でも、奥のほうは白くかすみ、景色があまりよく見えなかった。
普段から観光客を乗せて走るタクシーの運転手は、黄砂で車体が汚れてしまい、朝から洗車に追われていた。
タクシー運転手「きのうの夕方から今朝にかけて、こんな状態になりました。必ず1日1回洗車するんですけど、こんなひどい状態になったのは久しぶり」
多くの観光客が訪れる朝市にも影響が出ている。
函館朝市ひろば 店員「黄砂で『不要不急の外出しないでください』と言われると、観光地は人が来なくなる。だから心配ですよね。風が強いから(黄砂が)来るでしょ。ここに黄砂が舞うので、掃除しないといけない」
黄砂で汚れた商品を、1つずつふいているという。
長野市の高台では、近くはよく見えるものの、山の方はかすんでしまっていた。
街の人は、黄砂による健康への影響を心配していた。
街の人「空が少し、色がついてきた感じがするので、ちょっと心配しています。健康被害とか気になります」
兵庫・豊岡市にある車の販売店では、洗車作業が行われていた。
トヨオカ自動車工業・山下大輔社長「今年の黄砂は、例年よりもたくさん降るっていうのが大変。きょうは社員総出で車の掃除をしてます」
太平洋側の宮城・仙台市でも、仙台駅前では多くの人がマスクを着用していた。
観光客「愛知県から来ましたけど、黄砂すごいですね」、「いつもより鼻がムズムズする感じします」
東京では、13日午前6時30分に黄砂が観測。
4月に黄砂が観測されるのは、16年ぶり。
昼ごろの東京都心。
青空が見えるものの、地表に近づくにつれ、もやがかかったようになっていた。
20代「やっとコロナのマスクが、取って良いよといわれてるが、(黄砂が)心配で取れないなって感じです」
さらに、東京都内のマンションを見てみると、晴れているにもかかわらず、洗濯物を外に干している家は、ほとんどなかった。
そして、洗車場には、付着した黄砂を洗い流そうとする車が列を作っていた。
APIT オートバックス東雲・西村健人さん「すいてる時間帯に洗車してからお出掛けしようというお客さまが目に見えている。普段の倍とか多いかなと思う」
洗車に来た人「汚すぎて我慢できなくて。仕事前にこのままはちょっと嫌だなって」
黄砂による影響は、日本の各地に及んでいた。
東京は、14日昼ごろまで黄砂の影響が続く予報。
FNNプライムオンライン
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