立憲民主党の小西洋之議員の“サル発言”に、党の内外から批判が相次いでいます。
3月29日、衆議院の憲法審査会について「毎週開催は憲法のことなんか考えないサルがやることだ」と発言しました。即座に撤回・修正をしたのですが、収まらず、30日に改めて発言を撤回・謝罪をすることになりました。
さらに31日には、立憲民主党の泉代表が小西議員を厳重注意し、小西議員が務めている参院・憲法審査会の野党筆頭幹事の役職を更迭しました。
■憲法審査会とはそもそも何をするところ?
山内あゆキャスター:
憲法審査会というのは、衆参両院にあり、憲法改正の発議に向けた議論の場で、色々なテーマで話し合われます。
現在、衆院の憲法審査会で議論されているテーマは
▼憲法9条への自衛隊明記
▼緊急事態条項の新設(議員の任期延長など)
▼国民投票法改正(広告規制など)
▼同性婚
などについて議論を深めています。
小西議員は、この憲法審査会のあり方について、問題提起をしたかった立場であったようです。
後藤俊広 報道局政治部長:
憲法審査会は、憲法のあり方を審議します。改憲・護憲それぞれ各会派の立場から、課題がどこにあるのか、議論を深めていく役割が期待されています。
山内キャスター:
小西議員とはどのような方なのでしょうか。
立憲民主党・小西洋之参院議員(51歳)
・旧郵政省出身
・総務省放送政策課など歴任
・2010年 参院・千葉選挙区初当選(当選3回)
小西議員が一躍有名になったのは、今月、放送法をめぐる行政文書を手に入れて、高市大臣を徹底追及した論戦の場でした。
今回の“サル発言”は自身がメンバーを務めている参院・憲法審査会に向けた会議後、記者たちに会議内容を説明する場での発言です。そこで失言がありました。
30日の釈明会見では「“サルがやること”というのは差別発言になると即座に撤回・修正の意思表示をしたが、切り取られた」と話しました。
小西議員は、切り取られて報じられたことについて釈明をしたということです。
さらに小西議員は、この切り取られたと主張する報道について、自身のツイッターに投稿をしたのですが、この内容に波紋が広がっています。
29日 “サル発言”報じた報道機関に対して
「報道倫理に反して攻撃的な報道を行うのはおよそ言論報道機関とは言えない」
「元放送政策課課長補佐に喧嘩を売るとはいい度胸だと思うが」と投稿。
これが報道機関への圧力に当たるのではないかということで、30日の会見で小西議員は「私は名誉毀損を受けたという認識です。非常に偏った報道を残念ながらしているので」と自らの立ち位置を改めて示した形になっています。
■「かなりの誤算」立憲民主党 更迭は統一地方選前の焦りか?
井上貴博キャスター:
小西議員はあくまでもオフレコだった、切り取られたとおっしゃってます。裏を返すと、これが本音だったんだ、こういう方なんだというのがわかりました。
さらに、他党のことを徹底的に叩いて辞任要求をしています。どの党も指摘し合うのは重要ですが、貶めあっている様子を見ていると、政治全体、永田町全体の品位が下がっていくように感じます。
宋美玄さん:
私もテレビや講演会、学校での性教育、SNSなどで発言をする場がありますが、今の時代はどのようなシチュエーションでも切り取られる可能性があると思わないといけない。もちろん口が滑ったりすることはありますが、不適切なものについては謝らないと。長引かせると、本人にとっても日本全体にとってもよくないので、残念に感じています。
日比麻音子キャスター:
発言がオフレコだからというのは、全ての理由にはならないと感じます。井上さんが言った「人となりが見えてしまった」というのはおっしゃる通りだと思います。
今後の対応、処分はどのようになるのでしょうか。
後藤政治部長:
31日、立憲民主党は小西議員について参院・憲法審査会の野党筆頭幹事の職を更迭すると表明しました。これは4月の統一地方選挙の焦りがあったと思います。これから選挙モードに入るという矢先のことで、かなり誤算だと思います。今後も小西議員の対応次第では、追加の処分も検討すると立憲の幹部が話していました。
井上キャスター:
奇しくも選挙モードですよね。これは解散風の追い風になりうると考えていいですか。
後藤政治部長:
これだけで、どうなることはないと思いますが、少なくとも立憲民主党にとっては痛手、誤算だったなといえると思います。
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