経営難の金融大手「クレディ・スイス」を、同じスイスの銀行「UBS」が買収しました。クレディ・スイスの問題や、アメリカで相次ぐ銀行の破綻。世界の金融システムに不安が広がる中、アメリカの金融政策を決める会合が行われます。金利を引き上げるのか、据え置くのか…。判断に注目が集まっています。
クレディ・スイス買収の影響は? 注目の米金融政策決定会合 金利はどうなる?
小川彩佳キャスター:
経営難に陥っているスイスの金融大手「クレディ・スイス」について、同じスイスの金融大手「UBS」が買収することで合意しました。
山本恵里伽キャスター:
「クレディ・スイス」は、資産規模が約75兆円の巨大銀行です。創業166年の老舗で大口預金者は、中東のオイルマネーを筆頭に北米やアジアの富裕層がいます。
しかし、「クレディ・スイス」は、相次ぐ不祥事やリスク管理の甘さなどから業績が悪化。顧客の資金流出が止まらず株価が暴落するなど、経営に対する懸念が高まっていました。
今回の買収は、スイス政府や中央銀行が資金面での支援を約束するなど事実上、後押した形です。また、日米欧6つの中央銀行は協調して市場へのドル資金の供給を強化。こうした対応は、リーマンショック時に初めて行われ、新型コロナが急拡大した2020年3月以来のことです。
小川キャスター:
世界有数の金融機関である「クレディ・スイス」の買収は、今後、大きな影響がありそうですね。
山本キャスター:
「クレディ・スイス」の問題に加え、アメリカの銀行でも破綻が相次いでいて、世界的な金融不安が広がっています。
こうしたなか、21日と22日にアメリカの金融政策を決める会合があり、市場の注目が高まっています。
小川キャスター:
なぜ注目されているんですか?
山本キャスター:
一連の金融不安の発端となったアメリカの銀行の相次ぐ破綻の背景には、中央銀行にあたるFRBが進めてきた「急速な金利の引き上げ」があるからです。
前回の会合では、0.25%の引き上げを決めましたが、FRBは今回、金融システムを安定させるため金利を据え置くのか、インフレを抑制するため引き上げを行うのか、注目されているんです。
小川キャスター:
FRBは、どのような対応をとるのでしょうか?
TBSスペシャルコメンテーター星浩さん:
金融不安を受けて今回の利上げを見送るという見方がある一方、インフレ抑制のために予定通り0.25%の利上げを行うとの見方のほうが強いようです。
日本への影響を考えますと、株価が世界的に下がっていますので、その余波を日本も受けるのではないかというのが一つと、地方銀行などでアメリカの国債を大量に保有しているところがあるので含み損がどこまで生じてくるのか、このあたりが注目点になると思います。
#金融 #アメリカ #FRB
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