中国人女性が、沖縄の無人島を購入したと主張して物議を醸している問題。2年前に無人島を売却した会社の役員に単独インタビュー。日本人に売却したはずが、中国人が所有を主張していることに驚いていると語りました。
■「島を売った」男性 女性の発言は“寝耳に水”
山東省出身・中国人女性(34):「島を買った時は、後々必ずもうかるからと確信したからです」
「島を買った」という中国人女性の映像に驚きを隠せない男性。
前所有会社の役員・奥茂治さん:「元から、“いわくつきの島”なんですよ。“詐欺師がうごめく島”ですよと。そういう金にしようという人たちが、そこに寄ってくるんですよ」
「いわくつき」「詐欺師」…強い言葉で屋那覇島を表現するのは、島を売った奥さんです。
中国人女性の発言は、“寝耳に水”だったといいます。
奥さん:「私、あのツイッターを見て、すぐ私のフェイスブックに上げました。私は中国人に売ってませんよ。日本の企業に売ったんですよと」
元々、この場所は地元の水産組合がエビの養殖のために購入した土地で、投資を募っていましたが、計画は頓挫。借金だけが残ったといいます。
奥さん:「最初、エビ養殖場にすると言った人が、そういう類の人なので。ずっと人から借りて使って、借りて使ってを繰り返してきて。しまいには、その企業組合も解散。そのために破産して、大変な人も何人かいる」
奥さんは、知人だった水産組合の代表者らと土地を売却するために、やむを得ず会社を設立し、債権を引き継ぐ形で屋那覇島の土地の所有者となりました。
■政治家と2S写真「信じた」 投稿きっかけに…
しかし、売却が難航するなか、ある日本人男性が島を購入したいと、話しを持ち掛けてきたといいます。
その際に、有力な政治家との2ショット写真を提示してきたことから当初、奥さんは男性のことを信用したといいます。
奥さん:「政治家って、『一緒に写真を』と言われた時に、断れないじゃないですか。うかつに写真を写したら、それが利用されたとか。今、いっぱいいると思うんですよ」
そして、3年前の12月、奥さんは東京・港区に本社を置く会社と、屋那覇島の土地の売買契約を締結しました。
奥さん:「信じて売却したというのが、実際の本音なんですよ」
しかし、時が経ち、中国人女性の投稿をきっかけに問題が表面化しました。
中国人女性:「島を買った時は、後々必ずもうかるからと確信したからです」
ここで、奥さんは初めて、自分が島を売った相手が、中国系コンサルティング会社だと知ったというのです。
奥さん:「まだ35歳くらいの女性が、『あの島は私の島だ。私が買った』と。自分で買ってないじゃないですか。私の島じゃないじゃないですか。私は中国人には売ってませんよ。日本の企業に売ったんですよ。もし、これからそれで、中国に売ったと言われるんであれば、そういうことも規制しないといけないんじゃないか」
■中国から“無人島売買”問い合わせ「年間100件」
実際、国内の無人島売買の仲介を行う会社には、中国からの問い合わせも多いといいます。
ブルーオーシャンポイント・オーストラリア法人 佐藤政信代表:「(問い合わせが)3件きたら、そのうち1件は大体、中国の方。年間で言ったら、100件くらい。(屋那覇島を)売ってほしいっていうのは来ました。これくらいの額で売ってほしいと、額の提示もあって」
中国人からの問い合わせには、こんな特徴があるといいます。
佐藤代表:「中国の方に限って言えば、とても難しいというか。本人から直接来ないことがとても多くて。東京とか大阪には結構、中国の方がオーナーの不動産会社がいっぱいあって。基本的には、業者を通してくることが多い」
この会社では、国益・国防上の問題を考慮し、中国人に限らず、外国人への売買は断ることがあるといいます。
佐藤代表:「今でいえば、沖縄の島に関しては、『これは御社のエンドのお客さん、どちらの(国の)方ですか?』と。『どういった用途ですか?』とまず聞いて。僕のところは、なかなかそれは売るのは難しいかなというお話はします。ただ、こればっかりは、例えば、中に日本人の方が入られて買って、その方が売ってしまえば、それまでの話なんで」
(「グッド!モーニング」2023年2月16日放送分より)
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