新潟県の原発事故検証委員会“健康分科会”が報告書案を了承 年度内にも知事に提出へ (23/01/30 18:52)

新潟県の原発事故検証委員会“健康分科会”が報告書案を了承 年度内にも知事に提出へ (23/01/30 18:52)

福島第一原発事故に関する新潟県の3つの検証委員会健康分科会が1月30日開かれ、最終報告書案が承認されました。報告書は年度内にも知事に提出される予定です。

新潟市中央区で開かれた福島第一原発事故に関する県の検証委員会の健康分科会。ここで示されたのは、最終報告書案です。

県が進める3つの検証をめぐっては、ほかの委員会がすでに報告書を提出していて、残すは健康分科会のみとなっていました。しかし、この報告書のとりまとめについて委員からは…

【健康分科会 木村真三 委員】
「早くまとめようという話ではあるが、健康問題というのは最も議論されるべきであり、かつ、最も重要な部分ではないか」

【健康分科会 秋葉澄伯 委員】
「検証を行ったとは、到底呼べないもの」

議論の拙速さを指摘する声もあがりましたが、それでも2月中に文言の修正などを行うことを条件に報告書案を承認。

年度内には知事に提出される予定で、これで全ての報告書が出揃うことになります。会合終了後、鈴木宏座長が求めたのは…

【県原発検証委 鈴木宏 座長】
「総括があって、全体が一つの土台に立って議論することは絶対に必要」

3つの検証の報告書を総括する委員会の開催です。しかし、この検証総括委員会をめぐっては…

【県検証総括委員会 池内了 委員長】
「知事との共通認識が持てないということが明らかになった段階で、会議は全部ストップしている状態」

「柏崎刈羽原発の安全性や東電の適格性などについての議論したい」とする池内委員長と各委員会から出された報告書の取りまとめのみを求める県との間で意見が一致せず、開催のめどが立っていないのが現状です。

一方、テロ対策の相次ぐ不備を受け、事実上の運転禁止命令が出されている柏崎刈羽原発を視察した原子力規制委員会の山中伸介委員長は、この処分の解除について…

【原子力規制委員会 山中伸介 委員長】
「『判断を下す時期は春ごろ』と今までお話させていただいているが、いま大きく何か変化があるとは思っていない」

さらに政府が再稼働に向けた動きを加速させるなど、柏崎刈羽原発をめぐる動きが慌ただしさを増す中、規制委員会が判断を下す春ごろに任期を終える池内委員長。

再稼働問題の行方を左右する県の原発検証はいつ、どのようにまとめられるのか、不透明な状況が続きます。

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