大手メーカーが家庭用の食用油を3月納品分から再び値上げすると発表するなど、食用油の高騰が止まりません。2年前と比べ、倍近くの値段になっている店もあるようです。こうした中、油を節約するためのグッズや、「コメ油」が注目されています。
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相次ぐ値上げに、買い物客からは買い物の度に“嘆き節”がこぼれています。
お客さん(30代)
「全部が高くなっているので、食費が特に心配」
お客さん(70代)
「(値段が)すごく上がっていて、買えないと思ったものがあった」
中でも、食用油は度重なる値上げで、家計を圧迫しています。
アキダイ 秋葉弘道社長
「特売などのセールができなくなってきています。食用油の値上げというのは本当、尋常じゃないです」
全国のスーパーでのサラダ油・天ぷら油の平均価格は、2020年11月には1キロあたり191円でしたが、2022年11月には355円と、2年で約1.8倍にあがったという調査結果もあります。(※True Data調べ)
日清オイリオや昭和産業などは、家庭用の食用油を3月納品分から再び値上げすると発表しています。
止まらぬ値上げに、都内のスーパー「アキダイ関町本店」では無料の牛脂を持ち帰り、食用油の代わりにする人が増えたといいます。そのため、店頭に置くのをやめ、必要な人に手渡しすることにしました。
アキダイ 秋葉弘道社長
「『油が高いから、大変だな。牛脂がタダでもらえるなら、これを使って炒め物をしよう』と。生活防衛、みんな必死なんだと」
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料理に欠かせない食用油の値上げ。揚げたてのからあげが人気の町の弁当店にも「値上げの波」が広がっています。
東京・葛飾区の「おかず屋金町」は、1日でサラダ油一斗缶を使い切るといいますが、仕入れ価格は2021年夏と比べ、倍近くになりました。やむなく2022年10月に290円だった弁当を300円に、名物のからあげ・100グラム125円を150円に値上げしましたが…
おかず屋金町 小坂綾佑店長
「売り上げ以上に原価が上がっているので、今でも厳しいものはあります」
食用油の値上げは、暮らしに身近な多くの食品にも影響を及ぼしています。
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こうした中、家庭で簡単に使える節約グッズが注目されています。ハンズ渋谷店が扱っていたのは、揚げ物のかすなどを取り除いて、油を保存できる専用のポットです。
ハンズ広報部 高野真季さん
「網が食べ物の不純物を取り除いてくれるので、必要な油のみを残せるポットになっております」
他にも、必要な量だけをスプレーでフライパンなどに吹きかけて、油の使用量を減らすことができる便利グッズや、使い終わった油を特殊な液体と混ぜることで洗剤に変えて再利用できる商品も置かれていました。ハンズ渋谷店では「節油グッズ」を取りそろえていますが、徐々に問い合わせが増えてきているということです。
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家庭で使う食用油を見直す動きも出ています。注目されているのは健康を気にする人に人気の「コメ油」です。
信濃屋食品統括本部長 鈴木誠さん
「『さっぱりしている』、『胸やけしない』とお客様からよく聞きますね」
2022年のコメ油の売り上げは5年前と比べ、約3.8倍に増えたという調査結果もあります。(※インテージ)
信濃屋食品では、以前はサラダ油の3倍以上の値段で販売していました。しかし、サラダ油の度重なる値上げで価格差が縮まってきたため、コメ油に切り替える人もいるということです。
信濃屋食品 統括本部長・鈴木誠さん
「コメ油がそこまで値上げしていないということで、サラダ油とコメ油の(値段の)差がだんだんなくなってきた」
今年も食用油の値上げが続く中、この先、コメ油が“家計を救う救世主”となるのでしょうか。
(2023年1月17日放送「news every.」より)
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