国内で拡大が続く新型コロナ。さかのぼれば、これまで、8つの波に襲われた日本。その起点となる最初の感染が確認されたのが、2020年1月15日。ちょうど3年前でした。
■あの日から3年…。その時、日本は?
3年前、2020年1月15日、日本国内で初めて確認された「新型コロナウイルス」陽性の患者。中国・武漢からの帰国者でした。
2月には、横浜港に停泊し、3700人あまりを乗せたクルーズ船の集団感染が発覚。最終的に乗客・乗員から712人が陽性と確認されました。
突然現れた「未知のウイルス」にどう対峙したらいいのか、日本社会に混乱が広がりました。
市中感染が広がり始めた3月には、学校が全国で一斉に休校。夏に開催予定だった東京オリンピックは1年延期が決まります。そして…
安倍総理大臣(当時)「緊急事態宣言を発出します」
街録「自宅でずっとこもってるとか、かなりしんどかったなって」
街録「やっぱり政府も試行錯誤なんじゃないかなと」
不要不急の外出への「自粛」が求められ、また「三密」「ソーシャルディスタンス」といった新しい言葉が飛び交う中、日本社会は重苦しい空気に包まれました。
お酒を提供する飲食店などには、休業や時短営業の要請が繰り返し行われ、経営の危機に見舞われる店も…
また集団感染が発生したなどとして「夜の街」と呼ばれる繁華街に厳しい目が向けられるなど、感染に過敏になった社会。
街録「“自粛警察”の目が怖かったです」
街録「電車に乗って、咳き込んでる方がいたら、一斉に見たりして…」
■外したくても外せないマスク
やがて「アルファ」から「デルタ」、そして「オミクロン」など、
次々と変異株が発生。その一方で、繰り返しワクチン接種も行われ、重症化率や致死率は次第に低下したとされます。
そうした中、去年…
岸田総理大臣「屋外では原則として不要です」
マスクの着用について、政府は「屋外では原則不要」の方針を示し、以来、こうした発信を続けています。
しかし、日本では、コロナの感染が抑えられている時期でも、マスクを外す人はほとんどいません。街で聞いても…
街録「やっぱり人目があるんで、それでしてます」
街録「外していいよって言ってもなかなか外せない。いつ解放されるのかな」
■コロナ禍3年、若者たちは―
この3年、日本社会に大きな影響を及ぼした新型コロナ。とりわけ、その影響を大きく受けたのは、若者たちです。
小学校から高校に至るまで、運動会や修学旅行など多くの学校行事が中止になり、子どもたちに大きな影響が及びました。
特に、大学生は、ほとんどの授業がオンラインになり、学校に行く機会も激減。学生生活は様変わりします。
原告の元学生「思い描いていた大学への理想からすごく離れて、大学に通って、果たして意味があるのかと…」
新型コロナの影響で「対面授業」を受けられなかったとして、当時学生だった男性が、授業料返還などを求めて大学側を提訴。
去年10月、東京地裁はその訴えを退けましたが、学生生活への不満は、今も多くの若者から聞かれます。
大学生「キャンパスに通えなかったっていうのがつらいですし、友達ももっと作りたかったなっていうのがあります」
大学生「サークルとかもあまり活動してなくて、新入生歓迎会とかもなく、そんなに仲が深まらなかった」
■コロナ禍の孤独
コロナ禍がもたらした若者の「孤独感」は、データにも表れています。
去年行われた調査によれば、全世代の平均で37%の人が孤独感を抱え、中でも、20代の若者は42%と、最も高い値を示しました。
また、対面での「出会い」が減ったことで、この3年間で「結婚件数」が
15万件以上減ったとする試算も出されています。
あれから3年…。もはや「新型」とはいえないほど時間が経っても、いまだ「コロナ禍」にある日本社会。その終わりはいつ訪れるのでしょうか…
街録「今まで当たり前と思ってたことが、当たり前にできなくなることが、 非常につらかったし、悲しかった」
街録「誰もこんな日が来るっていうのは想像しなかった。なかなか終わりがない戦いになる…」
(サンデーモーニング2023年1月15日放送より)
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