戦いの重要な鍵を握るとされるウクライナ東部の街で今、戦闘が激化しています。そこにロシアが大量に送り込んだのは、プーチン大統領に近いとされる民間軍事会社「ワグネル」の戦闘員でした。
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北東部・ハルキウでは、ロシア軍によるミサイル攻撃が続いています。9日に公開された映像には、がれきの中で炎が激しく上がる様子や、がれきの中から幼い子どもが救出される様子が映っていました。
警察官
「ロシア軍は市民を標的にしている。パニックにさせようとしています」
AP通信によると、この攻撃で2人が死亡、13歳の少女を含む5人がけがをしました。
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激しい攻防が続く東部・ドネツク州のバフムトでもロシア軍による攻撃が続いています。取材に応じた地元住民は「私たちの町は、以前はとてもきれいでした。多くの花が咲いていて、道が整備されていて…」と侵攻以前の様子を振り返りました。取材中にも砲撃のごう音がとどろき、破壊された街からは黒煙が上がっていました。
地元住民
「言葉が出ません。(ロシアが)何を求めているのかわかりません」
そして今、戦況の焦点となっているのが、バフムト近郊の街、ソレダールです。ソレダールをめぐっては、ウクライナ側が制圧を試みたものの、ロシア側が民間軍事会社「ワグネル」の戦闘員らを大量投入した上、集中的に砲撃を行うなど反撃しているのです。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、自身のSNSに公開した動画で、「(ソレダールでは)全てが完全に破壊され、生命はほとんど残っていない。ソレダールの土地全体が死体とがれきで覆われている。狂気の姿だ」と述べました。
「ワグネル」は、プーチン大統領に近い関係とされるエフゲニー・プリゴジン氏が創設しました。戦闘員を大量投入している理由は、どのようなものなのでしょうか。
ロシア政治に詳しい慶応義塾大学の廣瀬陽子教授は「ワグネルは(ロシアで)最も影響力があり、かつ力が強い民間軍事会社。去年の4月段階で(戦闘員が)8000人くらいと言われている。特に今回の戦闘の中で、(戦闘員の)人数が増えている。『ワグネルなくしてロシア軍は、戦えない』とまで言われています。(要衝の街)バフムトとセットでソレダールにも相当注力して、(ワグネルとしても)絶対に守り抜くという姿勢なのだと思う」と分析しています。
(2023年1月10日放送「news zero」より)
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