コロナ禍で、地方への移住を希望する人が増加していますが、政府はさらに支援金を増額するなど、支援策の強化を打ち出しています。また、移住先での働き方にも変化がみられています。
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地方への移住にどれくらい興味があるか、街の人に聞きました。
9歳の子どもを持つ母親(30代)
「郊外だと、広い家にゆったり住めるのが魅力かな」
1歳の子どもを持つ母親(30代)
「『田舎暮らしいいな』と言っているんですけど」
魅力を感じている一方で、「子育てなどで、移住は考えられない」という声もあがりました。
3歳・5歳の子どもを持つ人(20代)
「子ども第一優先で考えると、このタイミングで引っ越して学校変わるのは。(移住は)考え直さなくてはいけない」
5歳の子どもを持つ母親(40代)
「移住するなら、子育てが落ちついてから」
こうした“子育て世代の移住”を後押しする新たな動きがありました。現在、東京などから地方に移住する際、国と自治体が支給している支援金は、18歳未満の子どもが一緒の場合、子ども1人あたり最大30万円です。それが来年度からは、最大100万円に引き上げられることになったのです。
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移住を支援する施設でも、変化が起きていました。
静岡・千葉に移住希望 母親(40代)
「何にも代えがたい時間と空気を求めて、移住を考えている」
娘(20代)
「便利よりも、自然の方がほしい」
地方への移住を希望する人が年々増加しています。コロナ禍でテレワークが進んだこともあり、「ふるさと回帰支援センター」に2022年の1年間に寄せられた移住に関する相談件数は過去最多を更新しました。
さらに世代にも変化があるといいます。
ふるさと回帰支援センター 高橋公理事長
「若者中心になってきている。それから子育ては結構、人気ですね。(移住)したいと地方で」
以前は50代以上の相談が約7割を占めていましたが、現在は20代から40代の相談が7割と逆転したというのです。
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移住の“ハードル”となっているのが仕事ですが、それを支援する動きも進んでいます。
山形・小国町で働く清水康也さん(26)は2022年に群馬県から移住しました。
群馬から山形に移住 清水康也さん
「2月28日まで酒蔵で働いて、3月1日から旅館で働く予定」
移住後は1つの仕事だけではなく、複数の仕事をかけ持ちしています。地域の協同組合の職員として、季節ごとに酒造や旅館などさまざまな仕事場に派遣されるのです。
清水康也さん
「不安はありますけど、色んなものを吸収できるので。知識や経験、そういうものは、かけがえのないもの」
1つの仕事だけではなく、複数の仕事をかけ持ちすることで、年間を通して、安定的な収入につながるといいます。
一方、地元の企業側にもメリットがありました。従業員の多くが高齢のため、若い担い手が助けになっているといいます。
桜川酒造 渡部仁工場長
「すごく助かりますよ。今、人手不足なので」
サポートは、仕事場への派遣だけではありません。共同で暮らす住居も提供しています。家賃は月3万円です。
おぐにマルチワーク事業協同組合 吉田悠斗事務局長
「移住者を集めながら、地元の労働力不足の解消や後継者・担い手の育成に貢献できたらと」
新たな移住の形は、今後も広がりをみせそうです。
(2023年1月6日放送「news every.」より)
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