【中国】“ゼロコロナ”緩和は起爆剤になるか…中国、周回遅れの“ウィズコロナ”で「経済の立て直し」習主席の手腕は?

【中国】“ゼロコロナ”緩和は起爆剤になるか…中国、周回遅れの“ウィズコロナ”で「経済の立て直し」習主席の手腕は?

新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない中国で3期目に入った習近平政権が抱える大きな課題は、経済の立て直しです。ゼロコロナ政策の緩和は、起爆剤になるのでしょうか。

約1か月前、厳しい“ゼロコロナ政策”を緩和した中国。これまでどこに行くにも必要不可欠だったPCR検査による陰性証明も不要になったほか、入国時に義務付けている隔離措置も事実上撤廃されます。

ただ、ゼロコロナ政策のもと、厳しく行動が制限された中国では、消費の低迷は長期化し、経済へのダメージは深刻化しています。政策の緩和で街に潤いは戻ってきているのか、観光地を訪ねると──。

湖が凍ってできたスケート場は、寒さをものともせず、多くの人でにぎわっています。人々からは経済のV字回復を期待する声が多く聞かれました。

スケート場に来た人「入国政策も緩くなって、経済の回復にプラスになると思う。人が移動できるから、経済の活性化が進むだろう」

一方、北京の一角にはゼロコロナの影響が色濃く残る地域があります。

人口14億人の中国経済を支える重要な働き手が、「農民工」と呼ばれる農村部からの出稼ぎ労働者です。

スーパー従業員「給料が売り上げの数字とひもづいていて、客が少ないので給料も少ない」

ここに暮らす大半は生活が苦しく、地方から北京に出てきた人々です。

肉まんを販売する40代の男性もその一人。約40円の肉まんを売って暮らしていますが、それだけでは月収4万円にも及ばないため、市内のレストランでも仕事をしながら生計を立てているといいます。

40代男性「我々のような小さな店では経済面で難しかった。(Q.政策緩和でどんな期待を持つ?)ただ日々を過ごすだけだよ」

冷え込む経済をめぐり、習近平国家主席は「感染予防対策と経済発展を両立する」と強調しています。中国が各国から周回遅れで“ウィズコロナ”へかじを切る中、感染拡大を抑えながら経済を立て直せるのか。習主席の手腕が問われます。
(2023年1月2日放送)

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