アメリカ・ホワイトハウスは、ウクライナのゼレンスキー大統領が21日にアメリカを訪問することを発表しました。ワシントンでバイデン大統領と会談するとしています。ゼレンスキー大統領にとって、ロシアの侵攻以降、初めての外国訪問となります。アメリカ訪問は“西側諸国との結束を世界にアピールするチャンス”となりますが、なぜ今なのでしょうか。
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19日、ウクライナの首都・キーウで、青と黄色のウクライナカラーのクリスマスツリーが点灯しました。ツリーは発電機を利用していて、日本など各国の国旗のオーナメントも飾られています。
市民は「子どもたちには、楽しい思い出が必要です」「特に、この世界のことをまだ何も理解していない小さな子どもたちには」と話しました。
キーウではインフラ施設が攻撃を受けるなど、電力供給が深刻な状態になっています。
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東部・ドネツク州のバフムトでは、激しい攻防が続いています。ゼレンスキー大統領が20日、その“激戦地”バフムトを訪問し、兵士らを激励しました。そこで、兵士から渡されたのは――
兵士
「『この国旗をアメリカの兄弟たちに渡してほしい』と軍の仲間たちから託されました」
ウクライナ ゼレンスキー大統領
「武器との交換ということですね」
兵士らのサインが書かれたウクライナ国旗をアメリカ側に渡し、支援を受けられることに期待を示したのです。
ゼレンスキー大統領は21日午後3時、自身のSNSに「防衛力の強化のために、アメリカに向かっています」と投稿しました。
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アメリカ・ホワイトハウスは21日、ゼレンスキー大統領がアメリカを訪問することを発表。首都・ワシントンでバイデン大統領と会談するとしています。バイデン大統領は、約20億ドル(日本円で2600億円相当)の新たな軍事支援を表明する予定です。
また、ゼレンスキー大統領は21日夜に議会で演説し、さらなる支援を求める見通しです。ゼレンスキー大統領にとって、2月のロシアによる侵攻開始以降、初めての外国訪問となります。
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一方、ロシアのプーチン大統領は19日、3年ぶりにベラルーシのミンスクを訪問しました。経済支援を求めるベラルーシのルカシェンコ大統領に、原油などの価格を有利な条件で提供することを約束し、見返りとして「軍事協力の強化」を取り付けました。
ウクライナの国防相が「来年2月にもロシアがキーウに再侵攻する可能性がある」と警戒感をあらわにする中、今回のアメリカ訪問が計画されました。
ゼレンスキー大統領は、日本時間の21日午前4時すぎに投稿した動画で、「この冬と来年を乗り切るために、今週はウクライナにとって非常に重要だ。ウクライナのために必要な支援を必ず得る」と述べました。
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アメリカ訪問は“西側諸国との結束を世界にアピールするチャンス”となりますが、なぜ今なのでしょうか。
ロシア政治に詳しい慶応義塾大学・廣瀬陽子教授によると、「これからアメリカはクリスマス休暇に入っていくが、アメリカ人の多くが“あたたかく幸せなクリスマス”を過ごせるのに対し、ウクライナ人は“非常に厳しいクリスマス”を過ごさざるを得ない。そういう中で、『ウクライナの苦境を忘れてほしくない』というアメリカ国民へのメッセージ。そして『今後も変わらぬ支援を求める』ということもあると思います」ということです。
外国訪問は危険もともないますが、アメリカでは厳重な警備態勢がとられることになりそうです。
(2022年12月21日放送「news every.」より)
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