今季一番の寒気が居座り続ける日本列島ですが、各地で記録的な大雪となっていて、青森県の酸ケ湯では全国で初めて積雪量が150センチを超えています。山形県肘折ではこの一日で全国で最も雪が降った場所となりました。12月としては観測史上1位となる降雪も記録しています。週末はさらなる強い寒気が予想されていて、警戒が必要です。
雪に慣れた北国も混乱しています。北海道函館市では市電が脱線しました。乗客はその場で降ろされ、けが人はいませんでした。
市の担当者:「きのうあたりから大雪が降ったので雪の影響もあるとは思う」
今季最強の寒気。肌を刺す寒さは続きます。内陸部に行くと、一気に銀世界が広がります。秋田県横手市では、子どもも雪かきに駆り出されています。
地元の住民:「とうとう来たかなと。3日前までは雪なかったが、まあしょうがない」
横手市内にある住宅の庭を映した映像では3日前まで一面、地面が見えていましたが、15日から雪が一気に増え、て50センチを超えました。
地元の住民:「一晩で1回目でこんなになることはあまりない」
今シーズン最強の寒気が居座り冬型が続く北日本。各地で積雪が急増しています。青森に着いた取材班。全国一の積雪となった酸ケ湯を目指します。道端の雪はみるみる高くなっていきます。山道を行くこと1時間。酸ケ湯温泉に着きました。全国一、積雪が150センチを超えた世界です。車の持ち主が14日、写真を撮っていました。まだ車と判別できますが、わずか2日で…。すでにどう乗るのか、どう動かすのか想像もつかない状況です。
車の持ち主:「あっという間の雪でびっくりしました」
観光客には“恵みの雪”。一転、地元の人にとっては“過酷な雪”です。
神奈川からの観光客:「東京と違ってさらっとしていて気持ち良い」「冥土の土産ですね」「この後、温泉入ります」
宿のスタッフが客の車の雪下ろしに追われていました。思わず愚痴もこぼれるほど、終わりは見えません。
酸ケ湯温泉・高田新太郎さん:「下手したら車があると気づかないで除雪される可能性もある。連泊していたお客さんの車なんですけど、なんでここまで放置しちゃったかなと。反省です」
車に傷が付かないブラシで慎重な作業が続きます。5人がかりで30分ほど。ようやく車が見えてきました。ところが…。
酸ケ湯温泉・高田新太郎さん:「動かせないと重機で引っ張ったり牽引(けんいん)します。たいてい皆で押したらなんとかなるんで」
過酷にしか見えない雪下ろし。豪雪地帯の人は知恵を凝らしています。酸ケ湯在住8年目の高田さん。屋根には簡易的な坂を設置し雪がすべり落ちるようにしています。さらに、少しの工夫で効果絶大な技も。「順手」で持つことにより力が入るそうです。
酸ケ湯温泉・高田新太郎さん:「こう持って力が入りやすくて疲れないんですよ」「(Q.他の人に『技』は伝授した?)秘密にしてます」
そして、温泉地だけにお湯を使って融雪する場所もあります。
酸ケ湯温泉・高田新太郎さん:「豪雪で雪は大変だけど厳しい環境だからこそ、すごくきれいな風景も楽しめる」
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