記録的な大雪となっている北陸や東北で、国道や高速道路が相次いで通行止めとなっています。新潟県の柏崎市で19日午後、立ち往生に巻き込まれている運転手が緊迫した状況を明かしました。
新潟県柏崎市内を走る国道8号の様子です。大雪の影響によりおよそ22キロにわたって立ち往生が発生しています。道路には人が立っている姿も見られ、車から降り積もる雪をおろす様子などが撮影されています。少なくともおよそ20台の車が確認できます。
撮影者:「午前11時ごろから午後3時ごろまで進まず近くのコンビニに食料を買いに行ったりして気を紛らわせながら過ごしていました」
撮影者は4時間かけてようやく渋滞を抜け出せたといいます。また、立ち往生している別の男性は。
立ち往生中の運転手:「車は前も後ろもずっと渋滞中。時々人が歩いている感じ」「(Q.全く動かない?)30分に1回くらい少し動く。この後、上越市に戻る。あと41キロと標識が出ているので。普段だったら1時間くらいで着くと思うが、何時に着くか分からないですね。この状況だと」
国道8号は普段からトラックなど交通量が多く、北陸地方の大動脈として機能する幹線道路です。
19日朝にかけて、新潟県と福島県で「顕著な大雪に関する情報」が発表。新潟県長岡市内では積雪で車が進めなくなり、複数台が立ち往生していました。縁石に置かれた柱にも、雪がこんもり…。18日から降り続き、6時間降雪量は観測史上1位となる43センチに達しました。除雪して、車を動かそうと数人の作業員がスコップで道路の雪をかきだしています。
作業員:「(Q.車の持ち主はどこへ?)車の持ち主…。知りません。いないんです。今警察に電話しています」「(Q.立ち往生したまま放置した?)放置…だと思いますよ」
歩行者も雪でほぼ見えない横断歩道を1列になり渡って行きます。
通勤する人:「(Q.家の前の雪かきは?)雪かきは朝に30分間ほどしたんですけど、もう何もやっていなかったような形跡になってしまった」
福島県でも会津や中通りで大雪となり、トラックの横転事故も発生。また、交通障害も相次ぎJR東日本は一部の在来で終日運転を見合わせています。吹雪による「ホワイトアウト」などの危険性も高まり、気象台が注意を呼び掛けています。
今シーズン最強の寒気により19日、最低気温が0℃を未満となる「冬日」が最多の713地点に上りました。秋田県でも一時、大雪警報が発表され、湯沢で92センチの積雪を観測。
タクシー運転手:「(Q.きょうは雪が多いが?)多いですね。とうとう来ましたよ」「(Q.運転していてどうですか?)すごく気を使います」
新潟県で雪道を走行中、事故を起こしたという男性は「急にハンドルを取られた」と状況を説明します。
事故を起こしたドライバー:「いきなり後ろの車の後方部分が滑って、横向きになった状態のところに対向車とぶつかって事故になったという感じ。どんどん降って雪山になっている所に新雪が降り重なっている所にタイヤが乗って、新しい雪って割と砂みたいな感じで滑るらしいんですよ」
スタッドレスタイヤを装着していましたが、当時の降り方は想像以上で運転が難しかったそうです。
また、新潟県魚沼市では日中でも立ち往生する車が続発。ネクスコ東日本によりますと、新潟市へとつながる関越道や磐越道などすべてての高速道路が上下線とも通行止めになっています。断続的に降り続く大雪で住民の生活にも大きな影響が出ているといいます。
住民:「だいぶ灯油代もかかっていると思う。灯油代はきっと去年は40万から50万円かかった」
東北電力によりますと、午後3時現在、宮城県、福島県、山形県、新潟県の一部で停電が発生し特に新潟県の佐渡市と柏崎市ではそれぞれ5000戸以上の規模となっています。
山形県では想定を上回る降雪のためスキー場が19日、休業を決めたそうです。全国トップの積雪量となったのは、山形県の肘折地区。18日から100センチを超える大雪となり231センチを観測しました。この後も日本海側を中心に降り続き北陸地方では積雪がさらに増える恐れがあります。
また、関東各地でもこの冬一番の冷え込みに…。多摩川では、気嵐が発生しました。
散歩中の人:「(Q.散歩をして体は温まった?)今出てきたばかりで、足がしもやけになっているので頑張って歩こうと思います」
19日朝、都心でも氷点下まで気温が下がり、池は表面に氷が張っていました。本格的な冬の到来と言えそうです。
通勤する人:「冬が本格的になってきたなって思ったので、天気予報で(服を)替えるよりも暖かいものを着てしまおうと思いました」
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