29日夕方、東京・八王子の東京都立大学の構内で、社会学者の宮台真司教授(63)が刃物のようなもので首などを切り付けられて重症です。犯人は、いまだ逃走中です。
■学内放送「不審者出て身の安全確保を」
東京都立大学・宮台真司教授(去年12月31日 ABEMA Primeから):「議論をすることに意味があるのは条件があって、それは合意形成を目指している時。それ以外の議論は、基本的に意味がない」
突然切り付けられたのは、東京都立大学教授で社会学者の宮台さん。
学生:「パトカーと救急車の音が聞こえて、ただごとじゃないと思った」「学内に放送が出て、不審者が出たので、身の安全を確保して下さいみたいな」
事件があったのは、29日午後4時20分ごろ、多くの学生がいる夕方に起きました。
110番通報:「都立大のキャンパス内で、男性の首が切られた」
宮台さんは頭を後ろから殴られたうえ、刃物のようなもので首を切られたということです。
命に別状はないものの、首など体の数カ所に傷があり重傷。犯人は、いまだ逃走中です。
宮台さんは、これまでメディアでも積極的に発言を行ってきました。
宮台教授(去年12月31日 ABEMA Primeから):「インターネットに先立って、もう社会は分断されていて、それをインターネットが加速しただけなので。メディアにそんなすごい力があると思うのは間違いだ」「民主主義の基本っていうのは、『知識社会化』。知恵を集めるところにあるんですよね。知恵を集める機能がむしろ逆、マイナスになっている。『民主主義化すればするほど極化する』。極化って、ポラリゼーションっていうんだけど、両極化するとか。感情が劣化した人間たちが、くだらない決定を量産する。民主主義には未来がない」
■“事件直前”一緒にいた学生の証言
110番通報があったのは午後4時21分でしたが、29日火曜日の講義の時間割を見ると、宮台さんは午後4時10分までの講義の後、10分の休憩を挟み、4時20分からの講義も担当。その間に襲われたのでしょうか。
事件の直前まで宮台さんと一緒にいた学生は…。
事件直前に一緒にいた学生:「午後2時40分から午後4時10分まで講義がありまして、社会学の授業だったんですけども。午後4時10分から私が質問をして、授業が終わった後、個別に。大学の施設内を歩きながら、話をしていました。午後4時20分ごろに(宮台教授と)別れた。帰り道に、大学構内を警察の方が走っていたので、もしかしたら宮台先生なんじゃないかなって、ちょっと思って。講義のなかで、武術の話をしていた。宮台先生は空手だったり、中国武術に精通していた。それと合わせて考えると、背後からの犯行は、非常に許しがたい」
逃走中の男は年齢が20代から30代で、身長は180センチくらい。短髪で、上下黒色の服を着ていたといいます。
捜査関係者によると、待ち伏せし、狙い撃ちしたとみていて、殺人未遂事件として男の行方を追っています。
(「羽鳥慎一 モーニングショー」2022年11月30日放送分より)
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