犯行直前に一緒にいた学生「許し難い」首を切られ社会学者・宮台真司さん重傷 男逃走(2022年11月29日)

犯行直前に一緒にいた学生「許し難い」首を切られ社会学者・宮台真司さん重傷 男逃走(2022年11月29日)

東京・八王子市にある東京都立大学の南尾沢キャンパスで29日午後4時半、男性の首が切られたと110番通報がありました。

切り付けられたのは、有数の論客として知られる社会学者・宮台真司さん。命に別状はないものの、首を切られる重傷です。

犯人は今だ逃走中です。

その一報は、まだ多くの学生が残る夕方の校内にアナウンスされました。

学生:学内に放送が出て、不審者が出たので、身の安全を確保してくださいみたいな。それで知った。(Q.放送は何時ぐらい)5限なので(午後)4時半とか5時とか。

学生:パトカーと救急車の音が聞こえて、ただことじゃないなと思った。(Q.不審者はよくある)不審者という情報はないけれど、爆破予告とかは何回かあった。

宮台さんは、東京都立大学で研究室を持つ教授であり、メディアでも積極的に発言を行っています。

宮台真司さん:民主主義の基本っていうのは「知識社会化」知恵を集めるところにあるんですよね。知恵を集める機能がむしろ逆、マイナスになっている。「民主主義化すればするほど極化する」極化ってポラリゼーションって言うんだけど、両極化するとかね。

宮台さんの研究室のホームページを見ると、事件のあった午後4時半ごろはオフィスにいる時間ではなく、どこにいるのかはすぐには分からない状況でした。

宮台さんが刺された現場にいた理由は分かっていませんが、研究室から数百メートルの所でした。

事件の直前まで、宮台さんと一緒にいた学生はこう話します。

事件直前に一緒にいた学生:午後2時40分から午後4時10分まで授業で、午後4時10分から質問をして、大学施設内を話をしながら歩いた。午後4時20分ごろに別れた。帰り道で大学に警察官が走っていた。(きょう)講義で武術の話をしていた。宮台先生は中国武術に精通していた。背後からの犯行というのは許し難い。

事件が起きたと通報があったのは、この学生が別れたわずか数分後でした。

警察の情報によりますと、宮台さんは後ろから殴られ、刃物のようなもので首を切られています。

体には複数の傷があって、命に別状はないものの重傷です。

警察は、待ち伏せし狙いうちしたとみていて、殺人未遂事件として男の行方を追っています。

逃走中の男の特徴は、年齢が20~30代、身長は180センチくらいで、短髪に上下黒色の服を着ているといいます。

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◆現場近くの東京・八王子市、南大沢警察署前にいる冨田和裕記者

南大沢警察署は事件現場から約数100メートルの所にあります。

現在は、警視庁捜査一課の捜査員などが続々と到着し、捜査に加わっています。

捜査関係者への取材では、宮台さんを襲った男について、これまで何らかのトラブルがあったかなどを含め、特定に至っていません。

宮台さんは現在、事件現場から車で20分ほど離れた病院に搬送され、手当てを受けています。

私が到着した午後6時ごろ、事件現場では規制線が広げられて、鑑識の捜査員が地面などを入念に調べていました。

キャンパスから出てきた生徒に話を聞くと、午後4時半ごろに「不審者が現れた」とアナウンスがあって、外に出ないよう呼びかけられたといいます。

その後、午後7時ごろに、一斉に帰るようにアナウンスがあったということです。

学校の関係者に話を聞いたところ、東京都立大学の南尾沢キャンパスは、東京ドーム9つ分の広さがあり、門も複数あることから、誰でも入れるような状況だったといいます。

東京都立大学は30日の授業について「まだ検討している」と話しています。

警視庁は殺人未遂事件として、当時現場にいた人から話を聞くなど、逃げた男の特定を急いでいます。
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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