「健康保険証」廃止へ マイナンバーカードと一体化 落としたら?(2022年10月13日)

「健康保険証」廃止へ マイナンバーカードと一体化 落としたら?(2022年10月13日)

 政府は、現在使われている健康保険証を2年後に廃止し、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」に切り替えると発表しました。メリットも多い一方で情報漏洩(ろうえい)を懸念する声も上がるなど賛否は割れています。

 職員:「お待たせ致しました。カードの方は出来上がっておりましたので…」

 東京・町田市のマイナンバーカードセンター。

 マイナンバーカード申請に来た人:「(Q.作るきっかけは?)ポイント」

 そんなマイナンバーカードを巡って新たな動きが…。

 河野デジタル大臣:「マイナンバーカードの取得の徹底、カードの手続き、様式の見直し、この検討を行った上で、2024年度秋に、現在の健康保険証の廃止を目指すということにします」

 政府は、2年後にも今の健康保険証を廃止し、マイナンバーカードとの一体化を目指す方針です。

 そもそも、マイナンバーカード…交付率は11日時点で49.6%と半分程。

 マイナポイントで普及率アップを狙ったものの思ったように進んでいないようです。

 そこで、浮上したのが…今回の一体化です。

 マイナンバーカード受け取りに来た人(30代):「きょう1歳半の健診だったんですけど、問診票全部に名前も住所も書くの馬鹿らしいかなと思って。マイナンバー1個書けば全部それがつながってくれると便利かなと」

 町田市・マイナンバー担当課長、牧伸子さん:「『マイナンバーカード』。デジタル手続きのツールの基本になるので、一人でも必要な人が申請しやすいように使い方の周知ですとか、申請しやすい機会と場所を増やして、引き続き申請しやすい環境を作っていきたい」

 一体化でマイナンバーカードを保険証として利用する「マイナ保険証」…。

 アイリスター麻布クリニック・西之原美樹院長:「こちらがマイナンバーカードを読み取る機械です」

 東京・港区にあるこちらの病院では「マイナ保険証」を読み取る機械を1年前から設置。

 ただ、利用者はほとんどいないといいます。

 アイリスター麻布クリニック・西之原美樹院長:「今まで設置して2人くらいしか使われていない。意外と敬遠して個人情報が漏洩(ろうえい)するんじゃないかと心配で、あまり積極的に使われないのが現状。IT企業など電子機器を使われる方がいる港区でこれだけの認知度だから、全国ではあまり認知されていないのでは」

 ただ、医療現場としてはデジタル化にメリットを感じている部分もあるそうです。

 アイリスター麻布クリニック・西之原美樹院長:「例えばここは眼科、ほかで整形外科、内科などあちこちのクリニックに行かれて、色々な薬を出されてそれが情報共有されて副作用などが分かりますので、患者さんの命を守るということではメリットはあると思う」

 ちなみに、厚生労働省によると、今までに使った薬の情報や患者の過去の受診歴などを提供するかどうかは、患者自身が選ぶことができるといいます。

 現在の健康保険証の廃止によるマイナンバーカードの事実上の義務化…。それでも「申請したくない」という人もいます。

 女性:「(Q.マイナンバーカードは持ってる)持っていない。(Q.おいくつですか?)もう90。(カードを持っていると)だまされる人はだましやすいかもしれない、年寄りはだまされる」

 20代女性:「私がマイナンバーカードを作るメリットがあまり勉強してないからだと思うが、自分の(身分)証明するだけと考えると、わざわざ作る必要性を感じない」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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