“暴言で物議”問責決議 兵庫・明石市長が「政治家引退」(2022年10月12日)

“暴言で物議”問責決議 兵庫・明石市長が「政治家引退」(2022年10月12日)

 市議に対する暴言などが問題となっていた兵庫県明石市の泉市長に対する問責決議が12日、可決されました。泉市長は午後、責任を取り任期満了で政治家を引退したいと発言しました。

 明石と聞いて、思い浮かべるのはタコか明石焼き。

 あるいは、パワハラ発言で物議を醸した泉房穂市長…。という人もいるかもしれません。

 市長の音声(2019年公開):「立ち退きさせてこい、お前らで!きょう火付けてこい!行ってけ!燃やしてこい!今から建物…」

 明石市・泉房穂市長:「許されない発言だと本当に深く反省しています。本当に申し訳ありません」

 ただ、明石市民のなかには認識が違う人もいます。

 市民(30代夫婦):「子育て支援にすごく力を入れてくれているので、良いイメージしかない。むしろ代わってほしくない感じです」

 市民(30代男性):「子どもの医療費無料とか、そういうのが選択基準の1つで引っ越してきた」

 泉市長が最も力を入れてきた政策が「子どもに惜しみなく予算を使う」こと。

 例えば、18歳未満の医療費や保育費を無償化するなど独自のやり方で、就任以来9年連続人口が増加。周辺自治体から転入者が増え、「子育ての街・明石」を大きくアピールするに至ります。

 悪質な水上バイクの運転には罰則付きの条例を制定。さらに、国会でコロナ対策など参考人として意見しました。

 明石市・泉房穂市長:「国がワクチンなかなかよこさないし、言っていることがバラバラでむちゃくちゃですけど」

 ただ、歯に衣着せぬ発言で市議会とは何度も衝突。「猛省を促す」として問責決議案が提出され、可決となりました。

 議長:「起立多数。よって、本案は原案通り可決することに決しました」

 明石市・泉房穂市長:「今回の暴言の責任をしっかり取りたいという思いから、政治家を引退したい。半年後の任期満了をもって市長のみならずあらゆる選挙に立候補せず、今後は政治家ではなく違う形で世の中に貢献していきたい」

 再三の不適切な言動を指摘されてきた、兵庫県明石市の泉房穂市長。問責決議案が可決され、混乱する市政の責任を問われた形です。

 泉市長は、問責決議に先立って2人の市議を恫喝(どうかつ)した疑いも…。

 明石市議会・榎本和夫議長:「『問責なんか出しやがって』と『ふざけとるんか』と『お前ら議員なんか、みんな(選挙で)落としてやる』と」

 どういう意図で言ったのか、本人に問うと…。

 明石市・泉房穂市長:「怒りが爆発していたので、そこにいる人に順々に怒りを爆発させてしまったのが正直なところ」

 市長の進退を巡っては2019年、国道用地の買収が進まないことに激怒し、職員に暴言を吐いて、辞職に追い込まれました。

 その後に行われた出直し市長選では、7割もの得票率で再選を果たしています。

 市民(70代):「やっぱり根本は『住民のため』だと思っているので、頑張ってほしい」

 しかし、市長からはまさかの引退宣言。

 明石市・泉房穂市長:「引き続き、政治家としてのプレーヤーではなく、応援団として今の政治、明石、その他も含めて良くしたい思いは変わっていません」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

社会・政治ニュース動画カテゴリの最新記事