【北朝鮮】「人々は餓死寸前」中朝国境から見えた“経済難”

【北朝鮮】「人々は餓死寸前」中朝国境から見えた“経済難”

北朝鮮が日本列島を越える弾道ミサイルを発射してから、一夜が明けました。北朝鮮と国境を接する中国側の街で取材を進めると、核・ミサイル開発を強行する北朝鮮が「経済難」に苦しむ実態が見えてきました。

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中朝国境の町・丹東では、川の向こうに北朝鮮が見えます。

国境警備兵とみられる人たちや、農作業をしている人の姿もあり、ミサイル発射から一夜が明けましたが、“のどか”とも言える日常風景が垣間見えました。

一方で、新型コロナウイルスの影響をうかがえる様子もありました。

最近、漁で使われていないのか、多くの古びた船が岸に泊められていました。また、マスクをする人の姿も見られました。

丹東は、北朝鮮との貿易の拠点でもあります。しかし、北朝鮮での感染拡大を受け、中朝を結ぶ貨物列車の運行は5か月間、止まっていました。

5日朝、北朝鮮向けの列車の待機場所では、マスクをした作業員が車両の点検をしていました。そして、防護服姿の人が続々と現れ、消毒液を噴霧。中国側も、感染対策を重視していることがうかがえます。

新型コロナの感染拡大後、北朝鮮は何度も国境を封鎖してきました。その影響で、住民の暮らしは非常に厳しい状況にあるといいます。

丹東で北朝鮮との貿易を専門とする業者に話を聞くことができました。

中朝貿易関係者
「人々は餓死寸前です。田舎の闇市では、米も買えなくなった。昔は卵も手に入ったが、今は無理です」

中国から北朝鮮に向かう列車が積んでいるのはマスクやワクチンなど感染対策の物資がほとんどで、食料は防疫をクリアできないため中国からは輸出されていないといいます。

中朝貿易関係者
「大豆油や米、生活用食品や砂糖などが不足しています。とても深刻です」

北朝鮮は国民が経済難にあえぐ中、ミサイル発射で挑発行為を続けています。後ろ盾の中国はコメントを出しておらず、事実上、黙認する構えをみせています。
(2022年10月5日放送「news every.」より)

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