3日に召集された臨時国会。岸田総理は、所信表明演説で最優先の課題としたのが、“物価高・円安への対応”などの経済対策でした。
岸田総理:「足もとの物価高への対応に全力をもって当たり、日本経済を必ず再生させます。家計・企業の電力料金負担の増加を直接的に緩和する前例のない、思い切った対策を講じます」
政府は、電気料金の負担軽減などを盛り込んだ経済対策を今月中に取りまとめる方針です。さらに、新たに盛り込まれたのが、“構造的な賃上げ”という文言です。
岸田総理:「次に“構造的な賃上げ”です。なぜ、日本では、長年にわたり大きな賃上げが実現しないのか。企業の生産性を向上させ、さらなる賃上げを生む、好循環が機能していないという構造的な問題がある」
学び直しの支援などを行い、賃上げにつなげていくとして、5年間で1兆円を投入すると表明しました。
こうした訴えに、野党からは批判の声が上がっています。
立憲民主党・泉代表:「5カ月連続で消費者物価指数がこれだけ上昇していながら、なんら対策を打たずに、今になって経済対策というのはtoo little、too lateに尽きる」
共産党・志位委員長:「全体として驚くほど中身のない演説だった。経済対策、これだけ国民が物価高騰に苦しんでいる。“構造的な賃上げ”と言われたが、中身が全くない」
対応が急がれるのは、経済対策だけではありません。
国会の開会式であいさつする細田博之衆議院議長。旧統一教会との関係性について、野党側からさらなる説明を求められています。細田議長は、記者会見をする予定はないか問われたのに対し「なるべく早く出す」と述べました。
現職閣僚も説明に追われました。
山際経済再生担当大臣は3日、2018年に教会が主催するイベントに出席した際、韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁と会っていたことを初めて認めました。
山際経済再生担当大臣:「『どこかでお会いしたな』ていう記憶があった。これまで説明した通り、私自身の事務所に記録が残ってないので、どこでお会いしたものか。会合が何かということが確認できないできたんですね」
これまで説明してこなかった理由については、こう述べました。
山際経済再生担当大臣:「『どこかで会ったな』というのは覚えていたけれども、それがどこだったかわからない状況で、話をするのは不正確なので、話をしなかったっていうこと。それが理由」
岸田総理:「旧統一教会との関係については、国民の皆さまの声を正面から受け止め、説明責任を果たしながら、信頼回復のために、各般の取り組みを進めてまいります。『厳しい意見を聞く』姿勢にこそ、政治家・岸田文雄の原点があるとの初心を、改めて肝に銘じながら、内閣総理大臣の職責を果たすべく、全力で取り組んでまいります」
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